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イタリア旅行記(6) アルセナーレ

2010年02月07日 | 旅行とか出張とかアレとか
ヴェネツィアを語るにあたり、絶対にはずせないのが「船」。

この話をすると長くなるのでかなり掻い摘んで話をするけれども、その昔、ゲルマンたちに追いやられ、ラグーナ(干潟)の上にフォンダメンテ(杭を打ち込んだ土台、要は埋立地)を作ったことからヴェネツィアという街が出来上がった。で、ゲルマンたちの襲撃を免れたのは良いものの、今度は土地が狭いから農作物が生産出来ないというハンデを背負うことになってしまい、しばらくは漁業と製塩業で細々と生計を立てる羽目になってしまった。ただ、そういうデメリットが発生した一方で、地中海に面しており貿易には打ってつけというメリットを手に入れることにもなった。この条件を使わない手はないということで、ヴェネツィアは船を造りまくり、貿易しまくりで経済的に発展していったという経緯がある。



で、その船を造っていたのが、ヴェネツィア本島の東に位置するアルセナーレ(国営造船所)。



ちなみに、プレミアリーグのアーセナルは元々「武器庫」を意味している(故にチームのロゴが大砲)。



正面から見ると、ある種の荘厳さと威圧感がある。
ダンテが「神曲」内でアルセナーレを歌ったというのも分からないでもない。



とか偉そうなこと書いておきながら、ダンテの「神曲」でアルセナーレが描かれていたという記憶が全く無い。
というか、アレ、読むの結構ツライから(特に「地獄篇」)、半分寝ながら読んだという記憶しか残っていない。



さて、このアルセナーレ、今でこそ船の生産はしていないが、イタリア海軍の軍事施設として使われ続けている。



そういうこともあって中に入ることは出来ない。
どうやら中に入るためには、1年前から予約を取る必要があるらしい。
しかも、審査みたいなものがあり、却下されることも多いらしい。

でも、塩野七生はきっと中に入ったことあるんだろうなー。
いいなー。



というわけで、外から眺めることしか出来なかったのだけれども、これだけでも十分当時の雰囲気を味わうことは可能。





「あそこらへんでガレー船(三角帆+櫂で推進する40mほどの船)が作られたのかね」

「だなー。この水路から海に出て行ったのかねー」



「いやー、さすがにそれは無理だろ。帆柱が橋にぶつかるよ」

「そういえば、今見えてるのって確か第一造船所なんだよ。この北東に第二、第三造船所があって、そこで造られた船がさらに北東にある水路から出て行くはず」

「ということは、この水路ってのはせいぜい物資を運ぶ程度の水路だったんかねー」

「多分そうなんだろうなー」



それにしても今回は詰めが甘かった。
このアルセナーレ正面にある水路が「入口」であるのであれば、造られた船が出港していく「出口」を見る時間がなかった。ヴァポレット(水上バス)に乗れば見れるらしいのだけれども、今回は生憎見ることが出来なかったので、また近々リベンジを果たしに・・・行くのか行かないのか。



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