that blog-ish thingy

ブログ的なアレです。

夢追い人

2007年08月13日 | なんとなくアレなやつ
とある女性と話をした。
その人はメイクアップアーティストを夢見ていて、将来的にはハリウッドに行って腕を磨きたいと言う。

「夢は大きく持たないとね!」

心なしか自分に何かを言い聞かせるかのようだった。

ところが問題はお金。
メイクの学校に行くのにもお金がかかるし、その後の海外渡航費用なども含めるとべらぼうなお金が必要になるという。
その費用を親が負担してくれるわけでもなく、実はそこからして途方にくれていたのだった。

「でも『絶対になれる!』って思わないとなれないでしょ?」

気丈に熱っぽく語るその口調は、しかしどこかでまるで薄氷の上を歩くような不安の裏返しのような気がした。

その時の私は彼女に言葉をかけられなかった。
言葉が見つからなかった。
というかそんな権利がまずなかった。

私を含めて世の中のほとんどの人は夢すら持っていない。没頭する事がないから夢がないのか、夢がないから没頭出来ないのか、もしくは両方なのか。いずれにしても何か漠然と安穏とした毎日をダラダラと消化しているだけの人間が夢を持った人に言える事なんてほとんどない。



かの織田信長はこう言った。

人間五十年下天のうちを比ぶれば夢幻の如くなり
ひとたび生を得て滅せぬもののあるべきか

「夢は脆いから叶えられない、だから諦める」

なのか

「夢は脆いのは分かっている、ならやるだけやってやろうじゃないか」

なのか。

織田信長は明らかに後者であり、結果としてこの敦盛を舞った後に桶狭間の今川軍奇襲という大博打に成功し、そしてこれが天下布武への第一歩となった。

自分は、そういう場面に出くわした事がないからなのか、今まであったチャンスを有効に捕まえていなかったのか、もしくは自らそういう働きかけをしていなかったのか。
いずれにしても叶えたい夢はない(少なくとも今のところは)。

しかしながら、自分がこんなだからこそ、自分が出来ない何かをやり遂げようとしている先の女性には是非とも夢を叶えて欲しいと思うのでした。

コメント (2)
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