CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

【読書】マル合の下僕

2015-04-03 20:17:25 | 読書感想文とか読み物レビウー
マル合の下僕  作:高殿 円

流行作家の一人と聞いて手に取りました
面白かった、近いうちにドラマになるかもだな
そういう感じで、非常に楽しい小説でした

大学の非常勤講師という世界が、
面白おかしく描かれていて、その学閥めいたものや、
しょーもないあれこれ、それでいて、
高尚でもないが、官学、学会、共同研究といった
面白い世界もゆるく描いていて
非常に、楽しく読めたのであります
キャラクタも、わかりやすくてウケがいいというか、
なかなかクセがあってステキであります
本当、よくできてんなと
娯楽小説を読んだという満足感を得たのであります

読んでいると、少なからず学会に関わった身分としては
非常に楽しそうというか、
研究の日々というのを少々思い出すというか
なんか、よい思い出だったかのように起こされて
なんとも、憧憬?よくわからんが
そんなことを思ったのであります
そこまででもなかったように思うんだがな
まぁ、なんでもよい

高学歴の院卒、というかDという身分ながらも
月収10万円前後の赤貧生活を強いられた主人公が、
なんとか大学に席を求めようと
マル合と呼ばれる、権力を持つ教授に取り入ったり
そうでもなかったりといったことを
コメディに描いておりました
さらに、同居人の姉の息子が
またいい人情話にも発展してというわけで、
あれこれと、色々と物語が転がって
あきのないそれこれだったのであります
ちょっとだけミステリめいたこともあったし
欲張りな一冊であった

と、そんなわけで、得たものが何かというと
そういうのではない、楽しい時間を過ごしたと
そんな事実を心に読み終えたのでありましたとさ


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