CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

謎解きはディナーのあとで

2011-05-09 23:11:19 | 読書感想文とか読み物レビウー
謎解きはディナーのあとで  作:東川 篤哉

話題作を読みました
ミステリー小説というのは、
正直馴染みがない分野でありましたが、
読み終わってみて、なかなか面白かったと
いつも読書後にもとめたい、
爽やか感とは違う、読んだなぁ、面白かったなぁと
なんともいえない感激というか、
感想を抱ける、よい小説でありました

いくつかの短編をまとめたというわけではないですが、
同じ登場人物と背景で、様々な事件に取り組むという、
多分、こういう小説を読む人には馴染み深いスタイルとみえます
あまり、イカされるというか、特に意味がないとも
思えなくない、裏設定が毎回あれこれあって、
読んでいてもコミカルで面白くて素晴らしい
なんとなく、これはドラマ化するんだろうなと
そんなよこしまなことを思わされるような、
キャラが立ってる、事件解決小説であります

ただ、不思議というか、スタイルなんでしょうが、
本当に「謎を解く」というのが目的となっておりまして、
事件が起きて、それを持ち帰って、
執事の影山に解かせるというテンプレートで、
その解けたあと、火スペでいうところの、
断崖での説得シーンであるとか、
解決したあとに崩れ落ちる犯人だとか、
そういうものは全く存在せず、
ただ、事件を聞いただけで説明して解いてしまう、
その解いたという事実をもって
オチとなるのが、なんとも斬新というのか、
私は初めて見たスタイルだと思うと同時に、
なんというか、物足りないなぁなんて
思ってしまったのでありました

謎解きは比較的簡単というか、
結局、聞いただけでわかるほど、解答のくだりに
入るまでに条件が揃っているので、
ある意味、推理をたしなむ人には面白いのかしらなんて
思ったりしつつ、なんだか、課題というか、
クイズ本みたいだよなと、
NHKの探偵Xの挑戦みたいな小説だと
感じたりしたのでありました

殺人事件ばっかりなのに
まるで軽々しいというか、コミカルな路線で
不謹慎ながらも素晴らしいなと
思ってしまったのであります
良作でした