あさねぼう

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大学一年の数学最重要3本柱「線形代数」「微分積分」「集合・論理」に関する、おすすめの教科書

2020-06-13 19:17:52 | 日記
「数学入門シリーズ2線形代数入門」著:松坂 和夫(岩波書店)
こちらは基礎の基礎、それこそ高校レベルのベクトルから説明が始まっています。
それでも後半の方は二年次で学ぶ線形代数の難しい部分までを扱っており、とても範囲が広いです。
一年〜二年と連続して使えます。
大学の教科書は専門性が高く、そのため一冊の値段も結構します。
なのでこのように学年が上がってもそのまま一年愛用した教科書が使えるのは、学生の財布にも気分的にも良いですよね。
またなんと言ってもこちらの教科書は説明や証明が大変丁寧にされています。
ある程度まで説明して、そこから先は諸君の演習問題にしよう!など、学習者のことを考えた演習問題(略解付き)が豊富です!
図形もふんだんに盛り込まれていますね。

「理工系の微分積分学」共著:吹田 信之, 新保 経彦(学術図書出版)
こちらは前書きにもありますが、”理系大学一年生の解析学の教科書”として書かれたものになります。
しかし内容的にはこちらも同じく、二年生までの微分積分まで扱っています。
さらにはベクトル解析まで扱っており、またまた財布にやしいですね。
とにかく証明が理路整然でスマートに書かれており、テストで先生はこの証明されたら嬉しく思うはずです。(まぁでも、先生側も生徒の理解度を確かめているのでそこまでスマートでなくても..)
確かに高校数Ⅲ の微積と重なる部分はありますが、本書ではそこをきちんと論理で正確に構築しています。
これこそ大学数学の大切なところなので、この教科書は本当に役立ちます。

「入門微分積分」著:三宅 敏恒(培風館)
本書は大学の教科書では珍しく、色を使った2色刷りです。とても見やすいですね。
各章は(概要説明)(豊富な例)(定理とその証明)(豊富な演習問題と解答)で構成されています。
大学数学と高校数学の間にはとてつもない壁があり、その架け橋的存在になってくれるのが本書ですね。
ただしそれがデメリットとも言えるのか、「理工系の微分積分学」の方が証明に割かれたページ数が多いです。
それでもやはり2色刷りの本書は、いきなり大学数学の海に投げ出された一年生の理解を容易にしてくれます。

「エクササイズ微分積分」著:立花 俊一, 成田 清正, 奈良 知恵(共立出版)
打って変わってこちらは微積分の”計算練習”のための本です。
証明は少ないですがちゃんと定理も載っており、例題とその解答が丁寧です。
数Ⅲ学習者ならお分かりの通り、積分では計算力が大切です。
それは大学でも同じです。大学一年の積分では、計算テクニックは高校で学んだものをほぼ利用可能ですが計算量は多いため計算練習は必要ですよ。
大学の定期考査はもちろん時間に限りがありますからね。

「集合・写像・論理 数学の基本を学ぶ」著:中島 匠一(共立出版)
その名にある通り集合やその他数学に関する論理は、大学数学に必要不可欠な基本要素であります。
にも関わらずないがしろにされがちです。
本書は集合・写像・論理に特化した教科書です。集合が高校で学んだものからさらに発展します。
解説がとても丁寧で、例題と詳細な解答、徹底された注意書き、さらには章末問題もあります。
必要最低限は本書一冊で十分と言っていいでしょう。


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