一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

ATP

2018年06月08日 | 社会
①全く別物です。
本文の最初に書かれているように、
同化:単純な物質をくっ付けて複雑な物質を作り出すこと。
異化:複雑な物質を分けて単純な物質にすること。

ATPは同化と異化の両方で生体内エネルギーとして関与します。
ATPは、エネルギーを生体内で使うために、一時的にエネルギーを預けておく物質です。ATPからエネルギーを取り出すときに、ADPとリン酸に分解されます。逆に、エネルギーを預けるときに、ADPとリン酸からATPが作られます。
生体内のあちらこちらで、ATP ⇔ ADP+リン酸 という反応が起こっています。ATPがADPとリン酸へ分解されたり、ADPにリン酸を付けてATPが合成されたりということが体中で四六時中行われているわけです。
同化の例である光合成では、光のエネルギーを利用して、単純な物質であるCO2とH2Oから複雑な物質であるC6H12O6を作り出しますが、このときに光エネルギーを生体内の合成には直接使えないので、ATPを介して有機物の合成に活用しています。
また、異化の例である呼吸では、複雑な物質であるC6H12O6を分解して得られるエネルギーを生命活動へ利用しますが、ここでも有機物を分解したときに得られるエネルギーを生体内で起こる諸反応には直接使えないので、ADPとリン酸からATPを作ることで、そのエネルギーをATPに一旦預けています。そして、ATPはADPとリン酸に分解するときにエネルギーを放出することで、生体内で起こる物質合成・神経伝達・筋収縮等々の生命活動に活用されています。

②光合成が同化の例です。
本文の最初に書かれているように、同化の例が光合成です。
光合成では、二酸化炭素と水という単純な物質からグルコースという複雑な有機物を合成します。まさに同化です。
既に説明したとおり、光合成では、生体内で利用可能なエネルギー物質であるATPの媒介によって、生体内の合成反応に直接使えない光エネルギーを有機物の合成に活用しています。また、ATPを利用するということは、ADP+リン酸 ⇔ ATP という反応を利用するということです(当然、ADPも利用していると言えます)。

最後に、
ATP:アデノシン三リン酸 …リン酸が3個付いている物質
ADP:アデノシンニリン酸 …リン酸が2個付いている物質
つまり、ADPにリン酸を1個くっ付けてATPを作っています。このリン酸がくっ付いた部分を高エネルギーリン酸結合といいます。ADPにリン酸が付いたり・離れたりすることで、エネルギーが蓄積されたり・放出されたりします。この反応によって、私たちの体の中では、適切にエネルギーが利用できて様々な生命活動が営まれています。


長文になって申し訳ありませんが、少しでも理解が進めば幸いです。