一身二生 「65年の人生と、これからの20年の人生をべつの形で生きてみたい。」

「一身にして二生を経るが如く、一人にして両身あるが如し」

小泉八雲

2018年08月20日 | 社会
「小泉八雲の文学とその背景」

講師:小泉 凡(こいずみ・ぼん)小泉八雲記念館館長、島根県立大学短期大学部名誉教授

アイルランド人の父とギリシャ人の母との間に生まれたラフカディオ・ハーン(1850-1904)。19歳でヨーロッパを離れてアメリカへ渡り、ジャーナリストとして活動した後、39歳で日本の土を踏み、松江・熊本・神戸・東京と移り住みました。1896年に日本に帰化し小泉八雲と名乗ります。地球半周を優にこえる人生旅行で得た体験と知識は、その独特なオープン・マインドな精神性と多面性を醸成しました。
明治維新から150年となる今年、八雲の代表作『知られぬ日本の面影』(ルポルタージュ紀行文)と『怪談』(再話文学)などを通して、作家小泉八雲が五感でとらえた明治日本の姿を浮き彫りにしていきます。さらに、彼の文学が後世の人々に与えた影響や、現代にも活かされている業績とそこに流れている精神性の魅力に迫っていきます。
講師は、小泉八雲のひ孫にあたる小泉凡さんです。ひ孫ならではの小泉八雲像に迫っていきます。


出演者プロフィール

小泉 凡(こいずみ・ぼん)小泉八雲のひ孫。島根県立大学短期大学部教授・小泉八雲記念館館長・焼津小泉八雲記念館名誉館長。1961年東京生まれ。成城大学・同大学院で民俗学を専攻後、1987年に松江へ赴任。妖怪、怪談を切り口に、文化資源を発掘し観光・文化創造に生かす実践研究や、小泉八雲の「オープン・マインド」を社会に活かすプロジェクトを世界のゆかりの地で展開する。2017年7月、日本・アイルランドの文化交流貢献で外務大臣表彰。主著に『民俗学者・小泉八雲』(恒文社、1995年)、『怪談四代記―八雲のいたずら』(講談社、2014年)ほか。小泉八雲曾孫。日本ペンクラブ会員。

第1回 小泉八雲と語り部たちの系譜
第2回 小泉八雲とアメリカ~クレオール文化を題材とする作品群
第3回 『知られぬ日本の面影』(1)~耳の文学、音の文学~
第4回 『知られぬ日本の面影』(2)~山陰の風景との出会い~
第5回 『知られぬ日本の面影』(3)~出雲大社訪問と神道の理解~
第6回 怪談の再話(1)~八雲の再話文学と「耳なし芳一」~
第7回 怪談の再話(2)~「雪女」をめぐる物語~
第8回 怪談の再話(3)~生まれ変わりの物語~
第9回 家庭における小泉八雲
第10回 フォークロリストとしての小泉八雲~護符の蒐集をめぐって
第11回 八雲の文学とその影響(1)~小村寿太郎、ボナー・フェラーズ~
第12回 八雲の文学とその影響(2)~柳田國男と白樺派の作家たち~
第13回 文化資源として現代に活かされる小泉八雲