Ken doc. 犬と猫のブログ

当院での症例や出来事等何でも言っちゃう暴露ページです。自分勝手なブログのためご意見等にはお答えできませんのであしからず。

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毎年恒例の勉強会に参加してきました

2012-02-01 17:58:43 | 院外活動報告
2012年2月1日


<ご愛読して頂いておりました皆様へ>

しばらくブログのアップデートをサボっていました。
これからも頑張ってアップしていきたいと思います。
ご声援宜しくお願い致します。




さて・・・
今回は院外での活動報告をしたいと思います。



大学時代の悪友共で勉強会を毎年行なっておりまして、今年は神奈川県川崎市にある島倉先生の病院(れんがのいえ動物病院)をお借りして、内視鏡実習を行いました。








前回のエコー実習に引き続き、今回の講師も九州地区では画像診断学で有名な高橋先生(内視鏡の本の売れ行きも絶好調)にお願いしました。



本当に勉強になりました。




翌日は、東京見物で秋葉原に行きました。








かなり「コアな世界観」で、UFOキャッチャーもアキバではこうなる。







メイドカフェ等を案内してくれたのですが、私はあまり得意分野ではなかったため、帰るころには若干胸焼けを起こしていました。




来年は九州地区(大分・福岡開催)だそうです。
また来年みんなに会えるのが楽しみです。




文責:佐羽

動物看護士を急募しています。

2011-11-17 20:50:50 | Ken doc.からのお知らせ
2011年11月19日






現在、動物看護士を急募しています。

詳細は面談にて。

自宅から車通勤ができる方、明るくて元気な方でしたら、経験・資格は問いません。

ぜひご連絡下さい。

お問い合わせはお電話またはE-mail、当院ウェブお問い合わせページからお願いします。

三好八幡社 秋の大祭

2011-10-31 10:40:36 | 院長のボヤキ
2011年10月31日




みよし市の大祭の一つに三好八幡社の秋祭りがあります。



五穀豊穣を祈って行われる神事。

このお祭りは何と言ってもみよし市指定文化財にもなっている二台の山車(だし)。
江戸時代に建造されたと言われており、囃子(はやし)の音色とともに、屈強な威勢のいい男達が引廻すのだから、見ごたえ十分。

お祭りの何か月も前からお囃子の練習を行うので、準備に余念がありません。

お祭りは10月16日(日)に行われるのですが、その一週間前に主役である2台の山車を組み立てます。

信号機の高さ以上にもなる大きさで、大人が数十人にやっと動かせるような重さの山車を人の手で組み立てるというのだから大事です。


とはいうものの、骨組とかは多少出来ているんだろうなと思ったら、まず車輪だけがゴロゴロと出てきたもんだから唖然。





「マジでここから作るの!?」



山車の下の部分はこんな感じ。



ここまででも1時間以上かかっている。



ここまで来ると何となく全体像が想像つくようになる。


山車の2台がようやく完成。




一週間後の本番まで、境内の片隅にある倉庫で出番を待つことに。




みよし市には数十の行政区がありますが、私はその中の下区の第25組組長兼下区総代であります。この山車は下区と上区が所有しており、この2区のみの神事であると言っていい。

地区最大の神事であるので、参加する人たちは何ヶ月も前から準備に余念がない。

お囃子や提灯飾りつけ、「舵取り」と言って山車を動かすのに要となる人たちは、本祭近くになると、毎日のように練習したそうです。

見に来てくれる人が、俗世のことを忘れて、純粋に祭りを楽しんで、元気になってもらえるようにと思いを込めて・・・・。


いよいよ本祭当日朝。

化粧を終えた山車が、出番を待っています。



公民館から山車が出発して地区内を引き回し、三好八幡社に奉納します。







町内の要所を回り、それぞれで15~20分程休憩をします。

その間、見物に来た人たちが山車の前で記念撮影をしたりします。


私です。





夕方近くに三好八幡社に漸く到着。



暗くなってから「火入れ」といって山車に蝋燭を灯した提灯が飾られていきます。






なんといっても見応えがあるのは山車のてっぺんについている提灯。

完成するとこんな感じ。



2台の山車にこれだけの提灯が灯ると幻想的でかつ壮観。

山車の引き回しは、昼だけに終わらず、夜もやるんです。



終わるのは夜10時前。

その頃にはもう体中痛くてクタクタ。

でも見物に訪れに来てくれた人たちから歓声が挙がると何とも言えない高揚感があって、それはそれで貴重な体験でした。


文責:佐羽





ハロウィーンの飾りつけ

2011-10-10 14:52:39 | その他(未分類)
2011年10月10日






ハロウィーンの時期がやって来ました。



ついこの前まで暑くて半袖で買い物に出かけていたのに、今では夜には上着を一枚羽織るなどしないと風邪を引きそうなくらい冷え込んできました。



すっかり町も秋の装いで、これから寒くなる冬の訪れの準備をしている感じです。








病院もこのハロウィーンの時期と12月のクリスマスの時期は、病院内の飾りつけを行います。





ご来院された飼主様に少しでも楽しい気持ちになって頂こうと、毎年趣向を凝らしております。







跳び箱の小物入れからパンプキンゴーストが覗いていたり、スイーツサボテンをハロウィーン風に飾ってみたりしてみました。












飾り付けはやっても楽しいし、後から眺めてもいいですよね。



再来月はクリスマスの飾り付けを行います。

お楽しみに。


文責:佐羽


「腸重積(ちょうじゅうせき)」という病気

2011-10-10 09:01:44 | 症例報告
2011年10月10日



今回の症例は8か月のラブラドール・レトリバーの男の子。


来院前日の昼からずーっと吐いていて、全く元気がないとのことでご来院されました。



今朝からは食欲も無く、水を飲んでも吐く。


今朝出たうんちは普通とのことだった。



確かに全く元気がない。



実は調子の悪くなる日の午前中にフィラリア予防でご来院されていました。

その時は過ぎるほどの元気さでした。


目の前にいる子は、その時とは全く別犬のよう。


たった一日でこうも変わるものかと思えるくらいでした。



とにかく一刻も早く、原因究明のための検査と治療のため、即入院ということになりました。



入院当初のこの子です。





「もうダメ。なんとかして・・・」って感じ。




触診にて下腹部(小腸内?)に卵大の腹腔内異物を触知。



腹部エコー検査でも卵大の小腸内異物を確認。


結果として、その日の内に即入院⇒即手術ということになりました。




術前の血液検査では血中カリウム濃度の低下はややあったが、血液凝固機能検査も問題なかった。


この結果を受け、静脈輸液の準備のため、輸液ラインを確保して、直ぐ手術という運びなりました。



今回の手術チームは5人。

手術助手に桑原先生。
オペ看兼器具出しに松村動物看護士。
麻酔医に池田先生。
外回りに島田動物看護士。
執刀は私が行いました。



まず処置室で麻酔導入と腹部の毛刈り、尿道カテーテルを留置します。




その後、ヨードスクラブで一次消毒を行い、手術室へ搬送します。


手術開始です。






開腹して間もなくしてチームみんなが唖然。

目を疑いたくなるような見事な腸重積。



腸重積とは腸管がアコーディオンのように縮こまってしまった状態のことをいう。

激しい腹痛と消化管運動の低下で機能的イレウス(閉塞)状態になる。




開始部位は十二指腸上行脚で、終わりは・・・えーっと・・・盲腸近位まで・・・。



・・・ってほぼ小腸全部じゃねーか!!!



これ全てを切除し、腸管端々吻合では、回復が順調でも将来消化機能障害が出る。



このケースは短絡的に切除してはダメだ。


さてどうする・・・。


何とかゆっくり解いてみて、全くダメになった腸管のみの切除にして、切除する腸管を最小限に出来ないものか。


ただこの方法だと手術時間が通常の2倍以上かかる


トライしてみたはいいけど、結局出来ませんでしたで、いたずらに手術時間を延ばすだけにならないだろうか・・・とも考えました。




でも今8か月の男の子の今後の長い将来を考えると、やはり後遺症が強く残るのは、見ていられない。



やはり可能性に掛けてみるしかないか・・・。



あれこれ考えた挙句、少しずつ腸管を解いていくことにした。



腸重積の腸管は非常に脆く、今にも穴が開きそうなくらい。


出来ればあまりゴニョゴニョと触りたくないのが本音。



触らずに解けたら言うことないのだが・・・。



30分以上かけて全長を解くのに成功。

解き終わった直後の小腸の一部です。





手前に重度のうっ血と小腸の変色が認められます。




だいぶ腸内ガスで小腸は膨張してしまっています。






解いているうちに少しずつ腸管の色が良くなって来ています。



どうやら原因の発端は紐状異物のようです。


術前検査での卵大の異物も小腸内で見つかった。



この紐状異物は卵大の小腸内異物とも連続しており、始まりは胃内からある感じ。



果たして、この小腸の全長に渡ってある紐状異物を一部の腸管切除や切開だけで摘出できるのだろうか?



っん?待てよ?もしかして胃内から内視鏡で摘出出来ないだろうか?



「桑原先生。私が内視鏡で胃内からアプローチしてみるので、腸管の外側から少しずつ、胃の方へ異物を押し戻してみてくれないだろうか?うまく行けば、一ケ所も腸管を切らなくて済むかもしれない。」


「分かりました。やってみます。」


「松村さん。手を汚して(滅菌解除してという意味)内視鏡の準備をして下さい。」



直ぐに開腹アシスト下内視鏡摘出術を行うことになりました。


当院の内視鏡はOLYMPUS社製「LUCERA」。





人の医療でも使用されている機種で、OLYMPUSでは上位機種。



人医療用の内視鏡の方が汎用性が高く、高性能・高精細で、動物用のものよりも色々な面で優れている点が多い。

内視鏡の購入をご検討されている先生には、少し頑張ってこの機種を購入されることをオススメします。


宣伝はこのくらいにして、続きです。



胃内の所見です。



っん?大分胃液があるね・・・っということで胃液を少し吸引してみる。



なにコレ?モップ?


紐状異物はこれが始まりか?



だとしたらエライことになったな・・・。



こんなところから始まりで小腸全長の紐状異物では、ここから単純に引っ張っただけでは抜けてこないな。


下手したら腸管破けるなあ・・・。


「桑原先生。少しずつ内視鏡のカンシで引っ張ってみるので、そちらからも手繰ってみてくれるか?無理は行かんぞ。脆いので腸管破ける。息を合わせるのが大切だと思うから、少しずつ無理せず、声を掛けて行こう。」


まず少しずつ胃内のものから拾ってみる。左程の抵抗感も無く、断片的に千切れて取れて、千切れては取れて・・・。


最終的に胃の出口(幽門)から顔を覗かせているものだけになった。



またこれが非常に厄介だった。



抵抗感が強く、普通に引っ張るだけではどうしても抜けない。

これが盲腸近くまで続く本丸だな。



桑原先生と息を合わせるように数ミリ単位で引き抜いていく。

30分以上格闘した末、ようやく全ての紐状異物の摘出に成功。



しかも腸管を一ケ所も切らずに・・・。





胃の中もすっかり空っぽになりました。



食道は全くキレイ。キズ一つない。



ただ異物が詰まっていた十二指腸だけはかなりのダメージを受けていた。



でも若いので回復も早かろう。



摘出された紐状異物です。





最後に、腸管全てに穿孔部位が無いか、また腹腔内に腸管以外の異常が無いかなど、じっくり調べ、問題ないことを確認。



閉腹し、終了としました。


延べ2時間8分の大手術でした。


解いているうちに腸管の色が回復してきたところから、まだ血行はしっかり生きていて、蘇生しそうだと判断。


時間はかかったが、最高の結果に安堵しました。



これならお腹を切って、また縫っただけなので、明日から飲食も出来るだろうし、回復も早く、後遺症も無いだろう。



本当に良かった。



今回の主人公はこのジョン君。





術後確認したところ、あれはロープのおもちゃであったことが判明。

もう一頭の同居犬と引っ張り合って遊んでいたとのこと。



「まさか食べるとは・・・。」と飼主様も絶句。



術前のレントゲン検査や血液検査では特徴となる異常が認められなかった。



消化管内異物でもこのような異物では、如何に腹部エコー検査が重要で、レントゲン検査や血液検査が無力かがはっきりと分かる症例でした。



発見から決断までが早かったので、腸管も温存出来て、結果的に手術ストレスの少ない手術が出来たことが何よりの成果でした。



なんとこのジョン君。手術後2日目で退院。



理由は元気過ぎて、入院ケージの中でジッとしていられない。



飼主のみなさまへ

ロープのおもちゃ等、紐状異物は十分気を付けて下さい。




文責:佐羽