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ケン坊のこんな感じ。
キーボーディスト、川村ケンのブログです。




最近、洋画離れが凄いんだそうですアラー。

興行収入が、昨年と比べて4割も落ち込んでいるというのです。「洋画がこれほど落ち込んだ例は聞いたことがない。」とは日本映画製作者連盟の局長さんのコメント。

確かに、封切られてからレンタルに出る間隔があっという間ですし、「ちょっと待てば」とは、僕も時々思ってしまいます。

家庭のテレビも大型化の一途をたどっていますしね(←僕も導入してしまったくらいですもの)。そして、ビデオ時代と違って、DVDになってからは画質や音質の面でも、各段に進歩したのも大きいですよね

勿論、先日書いたように、全然映画館の圧倒的な迫力には敵わないですよ。これは確かです。・・・とはいえ、シネコンなどに行くと思うんですが、ずいぶん小さな画面の映画館が沢山ありますよね。せっかく映画館まで行くのだから、大きな画面で観れたほうがいいのになー

逆に、本当に大迫力で楽しめる巨大映画館が減ってしまった・・・うーん、やはり思い出すのはテアトル東京、・・・懐かしいです。三階まで打ち抜きの高~い天井に、その一番上から一番下まで、壁一面全部がスクリーン。当時まだステレオだった時代に、5.1チャンネルを導入したシアターだったそうです。そして、81年閉館。

僕は何本かでもあそこで観れた最後の世代かもしれません。運が良かったです。小学生のとき、おじさんやおばさんとお正月に立ち見(満席だったのです。お正月に映画、そういう時代だったんですね)で観た「007 ムーンレイカー」、あと、「13日の金曜日パート2」・・・(笑)。なぜにあんな凄いシアターでこれをやっていたのか・・・、僕が中学生の頃です。確かに、ホラー映画ブームだったのは確かなんですが・・・。今も心に残る、ちょっとした疑問ですね(笑)。でも、迫力は半端ではありませんでしたよー

 

脱線しましたが、・・・それから、料金の問題もありますよね。

ちょっと外国の映画の入場料の平均を見てみましょう。

アメリカ:800円
フランス:700円
韓国  :700円
日本  :1800円  ←・・・

なんで日本はこんなにも・・?何か、理由はあるんでしょうけれども、これは大きいと思います。ちょっと映画でも観ようかな」という軽い感じじゃ無くなってしまいますよね。正直、高すぎですよねー

 

そして、大手ソニーさんのコメントに、ビックリ。

「DVDの低価格化に加え、吹き替えの海外テレビドラマに慣れた若者が、字幕の洋画を嫌っているのでは、とみている。」(詳しくはこちら)。

・・・字幕かー、そこ、ネックですかー(笑)。・・・って、これが本当に本当の一番の理由だったりしたら、あまり笑えない話ですけどねダイジョウブカ、ニホン。

・・・識字率の低い国では、外国映画は受け入れられにくいんですよ。字幕があっても、読めないわけですから。

また、先進国であり映画大国であるアメリカでも、やはり字幕の必要な外国映画は、一般的には敬遠されてしまうそうです。理由は、「字幕を読むのが面倒くさい」ということだそうです。

僕は、(勿論日本映画もずっとありましたが)洋画で育った世代ですから、「映画を観る=字幕がある」が当然と思ってしまっていますから、なんかピンと来なかったんですけど、アメリカは映画大国なだけに、自国の映画だけ観て育った人が沢山いるわけですものね。うーむ、なるほどです。

映画の話は(・・・も?)、面白いので、掘り下げていくとどんどん深くなりそうなんでここらで止めておきますが、日本映画が好調なのは、救いですよね。今はダントツで「ポニョ」だそうですが。宮崎アニメは好きで、ほとんど見てるんですが。観にいくか、待つか・・・(←ホラホラ、それー)。でも、いい映画みたいですポニョ。

 

以前も書きましたが、僕は結構、重たいのが好きなんですよね。単純に「重たい」って言うと誤解されちゃうかもなんですが、爽やかなものでも、ハート・ウォーミングなものでも、「おーし、映画一本、観たぁ」って見応えのあるのが、いいのです。最近の洋画、とくにハリウッドものは、そういうのが少なくなった気がします。反対に邦画は、ずいぶん良くなりましたよねー。

 

で、このところは、下調べしないで、パッケージのあらすじすらもろくに読まずに、「その時の何か」をきっかけに借りてみたりするのにはまってまして・・・その中で、「おー、これは」と思ったものを、二本ほどご紹介します。

 

一本目は、「カナリア」。

あの某カルト教団崩壊後の、元信者の少年の心の成長を描いたお話です。もう一人の主役である少女がいるのですが、たぶん12歳くらいの設定だと思うのですが、・・・つい先日「闇の子どもたち」を観たばかりというのもあって、まぁ、詳しくは書きませんが・・・そこはかなり重たかったです。ただ、あくまで成長を描いたロード・ムービーというカタチを取っていますので、キツイ描写はいくつかありますが、暗い映画だとは思いませんでした。

イギリスのレイダンス映画祭でのグランプリをはじめ、数々の賞をとっています。

物語もしっかり作られていますが、主役の二人の演技を見るだけでも、相当な価値があります。子どもの演技で、こんなに感心したのは久しぶりでした。それから、あのカルト教団内での生活や、信者の心の葛藤を描いている映画としては、ひとつの時代の記録という点でも価値のある作品だと思います。

 

そして、二本目。

これは・・・。

まず、お勧めは、しません。自分が見たとしても、そうそう人に勧められる映画ではないと思うからです。本当はね、ここに書くべきかどうかすら迷った映画です。

でも、僕の日記としての側面があるよなと思い直したので、書きます。

ピアニスト

2001年の、フランス映画です。タイトルに興味を持って手に取って、本当に何も知らずに借りて、観てしまいまいた。

 

そして、・・・放心。

 

「凄い」映画でした。

 

何度も「それ、描くのか。そこまで、描くのか」と、観ている以上、流れる映画に目をつむれない自分の弱さ(・・・強さ、とは思えなかった)を痛感しつつ、結局、観続けてしまいました。いつの間にか、映画の世界に足をとられてしまっている。時にこういうことが出来てしまうから、映画って、怖いものかもしれません。

ほんと、ギリギリの映画です。

「決して、人には勧めないけど、観た人の感想は聞いてみたくなる映画だ」って誰かが感想を書いておられましたが、この気持ち、わかるなー

リンク先に「Story(あらすじ)」もありますが、ちょっと細かく書かれすぎてしまっているので、もしも、万が一、どうしても、ご覧になるのでしたら、あらすじは読まない方が面白いと思います。トップの「Introduction」で、どんな映画なのかはおよそ分かりますので、読まれるならこちらをお勧めします。

もういちど言いますが、お勧めはしませんよ。「川村ケンさんが紹介するもんだから観てしまった。どうしてくれる」と、後で苦情はなしでお願いします。ただ、例えば以前ご紹介した「ドッグヴィル」をご覧になって「うーん。痛いな-。しかし、なるほどー。」と観終えることが出来た方なら、大丈夫だと思います。・・・たぶんですけど(笑)。

あ、真剣に注意しとかにゃー。この映画は子どもは、観てはいけません(R-15指定ですが、元々はR-18だったそうです。・・・なんならR-25でもいいくらいかも)。

しかし、この映画、なんと2001年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞、さらに、最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞の三冠をとっています。いわば、絶賛されてしまったわけです。

確かに、映画のインパクト、演技、どちらも本当に稀有の作品に仕上がっていると思います。

ちなみに、ピアノのシーンはかなり素晴らしかったですよ。秀逸でした(・・・俳優さんの楽器演奏シーンは、なまじ知ってしまっている分、よく興ざめになったりするものなのですが、この映画では違和感は感じませんでした・・・1、2箇所以外ね(笑))。

そして・・・、

こうして「人間」を掘り下げた映画は、僕はやはり・・・根本的に嫌いではないのです。

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というわけで、ご飯まで炊いてカレーを食べたのに、カレーの話はしませんでしたねー。

勿論、 ウマー でしたがー。

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ただ、もし、万が一、「ピアニスト」をご覧になると、今日の写真の意味がちょっとわかっていただけるかも、というネ、アノシーン。

あ、いや、カレーは出てきませんけれどもー(笑)。

ではー。

---追記。---

そうだ。某急な旅の追加公演が発表になりました。

ということで、今年は初めて大阪での年越しということになりそうです

もし、お会いできましたらー

ではー。



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