映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

大映宣伝部・番外編 / 古い写真の思い出 ( 14 )

2013年03月25日 | 日記

 

     1月7日の当ブログで「共犯者」福岡ロケのことを書きましたが、私が叶順子
     と最初に仕事をすることになった作品です。
     これをキッカケに私が上京した時には食事をしたり飲みに行ったりするように
     なりましたし、彼女も舞台挨拶などで九州に入ることが結構あったのです。

     当時は彼女は勿論ですが、本郷功次郎を売り出していた時期でもあり福岡・
     北九州・長崎で"本郷功次郎まつり"を開催、彼女に花を添えてもらう趣向の
     イベントでした。
     各館ともに映画と実演(当時はそう言っていました)で、超満員だった記憶が
     あります。

     そもそも叶順子は東京のあるスッポン料理店の娘で、ミス資生堂に選ばれて
     同社で勤務中に推薦され、大映ニューフェースとして昭和31年(1956)に入社
     してきた子です。
     肌が白くて綺麗で、しかも大柄で明朗な女性でしたから、宣伝部としてこの人
     は大きく伸びる・・・と、期待を一身に集めた女優さんでした。デビュー作品は昭
     和32年(1957)の「朝の口笛」でした。

     話はこれから横道にそれます。(暫らく辛抱してお付き合いください)
     随分前のことですが、私の母が病没し遺品を整理していると、見覚えのある一
     枚の写真が出てきたのです。
     写真の主は以前私が付き合っていたT・N子で、我が家にも何回か来ていて母
     がとても気に入り、お兄ちゃん(私のこと)のお嫁さんはこの人がいいと言ってい
     た人だったのです。
     私は今の家内とは、お互いの両親から猛反対を受けながら強引に一緒になっ
     た経過があったのですが、なんとなんと母が気に入っていたT・N子の写真が出
     てきたのです。
        
        ↑母が大事に持っていた写真

     (話は元に戻ります)
     叶くんとは、彼女が勤めていた銀座資生堂の近所のお店に行ったりしました。
     ある晩、飲みに行こうということになり、どうせ行くなら博多の"薊(あざみ)"が
     銀座に店を出したので、そこに行くことにしました。
     お店には博多で見覚えのある子も居て、盛り上がったころにお店のチイママが
     ご挨拶にきたのですが・・・。
     その人こそ先ほど書いた母の遺品から出てきた写真の子だったのです。

     驚いたのはその子と私。事情を聞いた叶君もビックリでした。そんな驚きの一
     瞬に立ち会った叶順子ですから、それこそ私にとってはいつまでも忘れられな
     い思い出なのです。
     当然このことは博多の"薊"にも伝わり、暫らくは肴にされましたが、後日に薊
     の大ママ曰く「何があったか知らないけど、あの子はお金目当ての結婚でアメ
     リカに行ってしまったわよ」でチョンです。

     叶順子の活躍は皆さんもご存知の通りですが、そのまま育って行けば、タイプ
     として京マチ子さんのような女優さんになっただろうと思うのですが・・・。
     昭和38年(1963)に、あれだけ活躍して人気も出た彼女は、突然引退してしまう
     のです。
     撮影所での会議で、彼女は仕事による目の酷使で、このまま続ければ失明の
     恐れがあったので引退を認めたと聞かされました。
     もちろん彼女と私のお付き合いもそれて終わりとなるのですが、その後彼女か
     ら叶順子ではなく本名の中澤順子で手紙ももらいましたが詳しいことは知らな
     いまま、今までずーっと気にかかることでもありました。

     もと大映の俳優さんたちが中心で毎年"大映会"が開かれていて、去年の年末
     の同会になんと叶順子が出席したことを知りました。
     今年は出来たら私もこの会に出席したいと思っており、もし叶順子に会えたらな
     ぜ大映をやめたのか、改めて聞いてみたい気もするのですが・・・。

    

  
                                               ↑これ私。
  

  

    

コメント (33)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

楽しかった旅の一コマ (その.9) シカゴ

2013年03月23日 | 日記

 

     今回の写真は少々古めかしいものですが、私が好きな街の一つ「シカゴ」なの
     でご容赦ください。

     映画時代に行けたのは東南アジアばかりでしたが、映画を離れた途端に世界
     中を旅行出来る環境に変わりました。
     海外旅行はハワイに始まってハワイに終わる・・・と先人は言いましたが、ハワ
     イは勿論、この時の旅はロスアンゼルスからのスタートで、シンシナティ→シカ
     ゴ→ニューヨーク→サンフランシスコでした。

     シカゴはアメリカでバービー人形を製造しているマテル社の招待を受け、製造
     工程などを見学しました。
     シカゴはアメリカ最大ミシガン湖の南西岸に位置する北米中西部最大の街です。
     人口こそニューヨーク、ロサンゼルスに次いで三番目ですが、アメリカNO.2の経
     済・金融拠点で、鉄道・航空・海運の拠点としていまだに発展を続けている都市
     です。因みにシカゴの語源はインディアンの言葉で「にんにく畑」だそうです。

     アメリカ映画にはシカゴが背景になった映画が沢山ありますが、歴史を感じさせ
     る街並や高架鉄道などは特に古き時代のギャング映画にはもってこいのロケー
     ションだと思います。
     アメリカ一番のノッポビルもシカゴにあるシァズタワーで、今は名前がウイリスタ
     ワーに変わったそうですが110階443mです。

     有名なシカゴ博物館にも行きましたが、ここの広いホール天井には、第二次世
     界大戦で使われた世界各国の戦闘機(本物)がずらりとぶら下がっていて壮観
     でした。

     シカゴの思い出でもう一つはプレイボーイの本社・本店に寄れたことでした。
     同行した人が良かったのでしょう、プレイガールとの写真撮影、世界中のプレイ
     ボール・クラブに入場出来る世界会員章やロゴマーク入りのウインドブレイカー
     をプレゼントされ、大ご満悦な私でした。
   
    
  
      ↑ マテル社副社長宅で左から私・秘書・副社長。 右は副社長のお嬢さんと私。
    
      ↑ プレイボーイ・クラブにて。      ↑ 博物館の天井に吊るされた戦闘機。
   
      ↑ シカゴの街を颯爽!私。        
          
      ↑ 左右ともシアーズ・タワーから見た市街です。前方がミシガン湖。

    
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 「野蛮なやつら/SAVAGES」

2013年03月22日 | 日記

   

     このドン・ウィンズロウの原作が2010年に発表されるや、全米の批評家に
     激賞されたという話題小説の映画化です。

     カリフォルニアに暮らす植物学者で平和主義者のベン(アーロン・ジョンソン)
     と元傭兵のチョン(テイラー・キッチュ)は、10代からの親友同士。
     性格も経歴も正反対ですが、彼らには共通の恋人"O(オー)"オフィーリア(ブ
     レイク・ライブリー)と精神的だけではなく肉体も共有する不思議な三角関係
     なのです。

     彼らの事業は高品質なマリファナ栽培で成功しているのですが、やがて彼
     らを支配下に置こうと、女帝エレナ(サルマ・ハエック)率いるメキシコの巨大
     麻薬組織がオフィーリアを拉致します。
     ベンとチョンはオフィーリアを取り戻すため無謀な戦いに挑みますが、作戦
     は次第にエスカレートして行きます・・・。

     監督は「ウオール・ストリート」のオリバー・ストーンで、脚本も共同で手がけ
     ています。
     初めから最後まででセックス・暴力・麻薬・誘拐などが詰め込まれた、反社
     会的な描写の連続です。反省など見られないし、見てる者はこの時間だけ
     頭を麻痺させて見るしかない作品ですから、評価も大きく分かれると思うの
     です。
     もう少しクールさやユーモアがあったら私の見方も変わったかも知れません
     が、私はどうしても好きになれない作品の一本です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

周・辺・雑・記 ~ (福岡城跡の桜)

2013年03月21日 | 日記



     桜大好き人間の私は待ちきれず、本日、福岡市中央区の福岡城跡に出かけ
     ました。
     今月3日に(福岡城跡の梅)を書いたばかりなのですが、早くも桜の開花状態
     は写真の通りです。
     予想より早く開花したので、市ではライトアップや見物客用の屋台設置などで
     係員が大童の様相でした。

     例年は三月末に開催される「福岡城跡さくら祭り」は、期間を急遽繰り上げて
     22日~31日だそうです。
     来年のNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の主人公・黒田官兵衛(如水)が築いた
     福岡城には、現在も10余の門と47の櫓が存在し、その間を縫う格好で咲き誇
     る桜は絶景です。

     今日は少し早いかなと思う八分咲きぐらいで、明後日23日(土)が満開と予測
     されています。
     ここのライトアップは中々味があり華やかな状景が見れるので、私も再度"夜
     桜見物"に出かけようと思っています。

  

  

  

  

     

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

映画 「愛、アムール」

2013年03月20日 | 日記

   

     「愛、アムール」は、ミヒャエル・ハネケ監督が前作「白いリボン」(2009)に続
     き連続でカンヌ国際映画祭で最高賞パルムドールを受賞し、今回のアカデミー
     賞では作品賞・監督賞・主演女優賞・外国語映画賞などにノミネーとされまし
     たが、結果的に外国語映画賞を受賞した作品です。

     パリの高級アパルトマン暮らす音楽家の老夫婦のジョルジュとアンヌは互い
     に80歳代。愛弟子のピアニストが活躍する姿を見たりして悠々自適な老後生
     活を送っていました。
     ところがある日突然、妻のアンヌが病に倒れ、手術も失敗して体が不自由に
     なってしまいます。

     ジョルジュは病院嫌いな妻の願いを聞き、車椅子生活になったアンヌを支え
     ながら自宅で暮らすことを決意、これまでどおりの生活を続けようとしますが、
     アンヌの病状はどんどんと悪化して行き、押し寄せる試練に向き合いながら、
     夫はある重大な決断をします・・・。

     今回のテーマは、人間誰しも避けて通る事の出来ない老いの問題を、一組の
     老夫婦の愛の行く末として取り上げています。
     夫ジョルジュを演じるのは「男と女」で名を知らしめたジャン=ルイ・トランティ
     二ャン。妻アンヌには、広島を舞台にした「二十四時間の情事」のエマニュア
     ル・リヴァです。

     この映画は期待にたがわない気高い秀作でした。
     特に私たちのような老年期に入る者にとっては必見の作品で、どんな結末を
     見せるのかと緊張しながら見ましたが、特に監督の手腕、省略と編集の素晴
     らしさ、それに加えて主演二人の見応えある演技に、最後まで画面に惹き付
     けられて見たものです。

     特にエマニュアル・リヴァは撮影時85歳であり、そのリアルな演技に、この人
     にこそアカデミー賞主演女優賞を進呈したいと思った人は多いと思い筈です。

     もう一つ付け加えたいのは、この人が若い時に撮った1959年の「二十四時間
     の情事」(監督・アラン・レネ、原題ヒロシマ・モナムール)はフランスと大映が協
     力した合作で、大映の永田雅一社長が製作者として名を連ね、日本での撮影
     を高橋通夫氏が担当、岡田英次が共演して製作、大映が配給をした作品でも
     ありました。
     映画の興行成績は惨憺たるものでしたが、斬新な作品を取り扱ったという自負
     と、主演のエマニュアル・リヴァが新鮮で美しかった記憶があります・・・。

  
      ↑ 左が「愛、アムール」 右が「二十四時間の情事」のエマニアル・リヴァ

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする