映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

映画 「サウルの息子」

2016年03月16日 | 日記

    

 

    2015年の第68回カンヌ国際映画祭でグランプリ、そして今年のアカデミー賞で外国語

    映画賞を受賞したハンガリー映画で、アウシュビッツ解放70周年を記念して製作された

    作品です。

    最後は殺されると判りながらアウシュビッツ強制収容所で、同胞であるユダヤ人の死

    体を処理に従事するユダヤ人のサウルは、ある日、ガス室で生き残った自分の息子と

    思われる青年を発見します。青年はすぐナチに殺害されてしまいますが、サウルはな

    んとかして遺体をユダヤの教義で埋葬しようと考えます…。サウルの最後まで人間と

    しての尊厳を貫き通そうとした壮絶な2日間を描いたドラマです。

    監督はハンガリーの名匠タル・ベーラに師事したネメシュ・ラースローの監督デビュー

    作でもあります。殺戮そのものの直接画面は無いのですが、それを間違いなく想像さ

    せる演出とカメラワークが特色です。

    サウルに扮したルーリグ・ゲーザは映画主演の経験はあるそうですが、本職は詩人だ

    そうで、あまりにも死体に触れてきたのでなんの感じもなく抜け殻のようになっている男

    を好演しています。

    凄まじい描写の連続なので、この映画を見るには余程の覚悟が必要です。でもどうして

    も見ておかねばならない一本だとも思います。

 

 

 

コメント (4)
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