原作は「月刊アフタヌーン」に連載された五十嵐大介の人気コミックで、東北の
小さな村を舞台に、旬の食材を生かした食事と自給自足の生活を通じて自分と
向き合う若い女性の姿を実写映画化したものです。
四季を通じて描かれる全4部を、今回は「夏編・秋編」の公開で、「冬編・春編」は
来春の公開です。
一度は都会生活をしたものの、自分の居場所を見つけることが出来ず、東北の
山間の小さな村・小森に戻ってきたいち子(橋本愛)でした。
スーパーやコンビニもない村での暮らしは、自から畑を耕し、稲を育て、野山で
採った季節の食材で食事を作り、日々を過ごしています。
大自然はさまざまな恵みを与えてくれる一方、時には厳しさもみせるが、そんな
自然に囲まれた生活の中で、いち子は新しい一歩を踏み出す勇気を蓄えて行
きます・・・。
監督は「重力ピエロ」「ランドリー」の森淳一で、複数の画面を一つにまとめたり、
主人公のモノローグの多さにはもい少し工夫があっても良かったと思います。
ほとんどが橋本愛の一人芝居で、他には三浦貴大・松岡茉優・温水洋一・桐島
かれんなどが出演しています。
岩手県奥州市で約１年間のオールロケで完成したとそうですが、ロケ効果は十
二分に上がっているし、監督をはじめスタッフも然りですが、一番勉強になった
のは橋本愛で、今後にどれだけ役に立つ仕事だったか。そしてこのような若手
たちにとって、この長期ロケが映画製作勉強会とも言える効果があったことが、
今後に現れて行くと思います。
この映画を退屈と感じる方も居られるでしようが、見ていて温かい気持ちになり
ませんか、たまにはこんな映画もいいと思ってください。後半の公開を楽しみに
しています。
