映画が中心のブログです!

中島けんです。新しい映画や舞台の感想を中心に、大映の思い出、海外旅行・地元の話題などを写真付きで書かせていただきます。

永田雅一氏のこと、その3

2011年06月11日 | 日記
 
         
       京都でのスナップ。左から永田社長・上田吉次郎・雷蔵・三隅監督。

     このところ3日間「永田雅一・元大映社長」のことを書いています。
     この項目は10回以上続きますので、新しい映画のことをあくまでメイン
     にして、永田社長のことを挟みたいと思っています。


     新しい映画は「赤ずきん」「Xman ファースト・ジェネレーション」を
     見ましたし、舞台も、藤十郎・菊五郎・幸四郎の博多座6月歌舞伎を観
     ています。
     明日からこれらを書きますので宜しくお願いします。


     立て続けに永田雅一氏や大映のことを書かせていただきました。
     正直言って今更"永田雅一"と思われるかも知れませんが、反応してくだ
     さる方が一人でも居られれば続けたい気持ちになっている私です。


     私は尊敬する溝口健二監督がいて、あの永田雅一氏が率いる大映にどう
     しても入りたかったのです。
     最初は脚本家になりたくて、学生時代から書いていた脚本を見てもらい
     指導してくれた某監督(個人)や、チャンスがあって映画に関する行事の
     企画などをやらしてもらった事等を評価されて、当時は中々入れなかっ
     た大映に席を置くことになりました。


     大映の中でいくつか職場を変わりましたが、それはお前を生かすものだ
     と説得されながら仕事に励みました。まあ私も一生懸命やりまして、当
     時は40才台にならないと課長にはなれない大映でしたが、社長の考えで
     それまで考えられなかった若い管理職を作ろうということになり、私と
     親友のHが運よく抜擢されました。そこで初めて月に一度の定例会議で
     永田社長の話を直接聞ける立場になったのです。


     Hは卒論に「溝口健二」を選んだくらいの信奉者でしたが、製作企画者
     だったその友人ももう亡くなりました。またその都度日記にも書きまし
     たが、一緒に仕事をした監督・俳優や同僚も多くの人が亡くなった今、
     私も大映や永田社長のことを語り継ぐ責任に似た感じを持つに到ってい
     るのです・・・。
     あっちに飛びこっちに飛んだ日記で甚だ恐縮ですがお許しくださいね。


     今日は永田社長が、仕事を一緒にする人間の心意気みたいな彼の言葉を
     紹介させていただきます。
     人の生きざまは色々あります、特に最近の人の考え方や生き方はそれこ
     そ自由で、私たちの考えを押し付ける気は毛頭ありませんが、それでも
     私は永田社長の考え方に同感して同じ意志を持ち続けているつもりです。


     永田社長の言葉から引用です・・・。

     親切、注意力、愛情を以って働け、これが永田の常に口にするモットーです。
     私は仕事に対する愛情と共に会社に対する愛情を持って欲しい。伊達や
     酔狂で会社に勤めているのではない。自分の労働を会社に捧げて、自分
     の生命力を保持継続せしめる原動力を得るためである。自分の人生の歴
     史が会社という仕事場を通じて形成されているのである。故に私は会社
     と運命を共にする人が欲しい。会社の隆盛の時は会社の禄を食むが、会
     社に凋落の徴が見えた時はいち早く転進するような人は欲しない。
     大廈の崩るるを一手を以って支えることは出来ないにしても、桐一葉落
     ちて天下の秋を知っても、猶よく踏み止まって、会社再興の熱意に燃え
     る人を私は採用したい。人生は七転八起である。何時までも隆盛が続く
     ものでもない、また苦しい時ばかりでもない、苦しい時も、常に自己の
     全智全能を傾倒して会社の盛衰を自己の盛衰とし、会社の歴史を自己の
     一生の歴史とする人こそ私の同志として行きたい人である。


     以上ですが、時代錯誤とかなんとか、色々ご意見があるのは当然と思っ
     ています。しかし私はこの考えが好きなんです・・・。

コメント (2)
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