HAYASHI-NO-KO

伯耆富士・大山 弥山から剣が峰方面

ヤブカンゾウ(藪萓草)

2021-07-20 | 夏 橙色系

一輪だけ咲いていた。








(2021.06.20 明石公園)

去年、散らばって咲いていたヤブカンゾウの塊根を一ケ所に集めた。
そこから10本以上の花茎が伸びて咲き始めた。
群れて咲いても、否、群れて咲いているから余計に雑草然としている花だ。


▲ 外側の萼片は区別できるが、花弁、おしべ、めしべの三要素は判然としない。
特に中央部分の賑わい方?がこの花に相応しい。


▲ 伸びているのはおしべ、1本は細い花糸、1本は花弁化している。▼





▲ 幾つかのおしべは花弁化しているけれど、不完全ながら花糸の先に葯も残っている。▲





▲ おしべは花粉を出している。花糸の太いもの、細く短いもの、花弁化しても葯を残したものと賑やか。
細い糸状のものがめしべの花柱だと推測する。




▲ 蕾の頃はスッキリしているけれど、このゴタゴタ感がヤブカンゾウ。▼

(2021.07.03 林)

ヤブカンゾウの解剖。
高校時代に幾つかの花を解剖した。
植物にさしたる興味があったわけでは無く「八重咲き」の仕組みを教わった時に
おしべやめしべが花弁に変わるから「八重」になるのだ…の説に
センセが言うのは本当か??の実地調査みたいなモノだったし
そこまでの探究心など無く、単なる遊びだった気がする。
その時の結論?では、歪なおしべが何本も見つかったのだけれど、めしべは??で終わっていた。
以来50年以上が経つだろうか、久し振りに自宅に出ているヤブカンゾウを分解した。

 
▲ 太い橙色の花糸を持つおしべだが、基部では花糸は白っぽく未成熟。細い糸状の花柱のめしべには先端に柱頭らしきものも見える。 ▼
 


▲ 花の中心部分、子房に当たる部分をおしべの花糸が取り囲み、めしべの花柱が伸びている。▲
 
▲ 中心部分の様子。▼
 

 

 
▲ 「八重咲き」だから、花弁、萼片が明確には区別しずらいけれど、一番外側には萼片(蕾の頃の一番外側)が見える。
解剖の結果、一番外側から外花被片(萼片)3、その内側に内花被片(花弁に当たるもの)3、おしべの花弁化したと思しきもの6、
先端部分に葯の残っているもの3、太い花糸のおしべ2、短いおしべ12、めしべ1に分解できた。▲
(2021.07.18 林)

今日の3輪を最後に今年のヤブカンゾウは咲き終わった。
何年か振りで花の解剖図まで撮った。












ヤブカンゾウ(藪萓草)
 
ツルボラン(←ススキノキ科、←ワスレグサ科、←ユリ科)ワスレグサ属 Hemerocallis fulva form. kwanso
(2021.07.20 林)


ヘメロカリス・ ツルボラン科キスゲ亜科(←ススキノキ科←ワスレグサ科←ユリ科)ワスレグサ属 Hemerocallis cv.
(2021.06.23 明石公園)
ヘメロカリス画像をページ分割、別ページにした


▲ 役目は果たせないだろうけれど、めしべが残っているものもある。▲
ヤブカンゾウはめしべも花弁化して「八重」になっているから果実は出来ないのだけれど
中には「三倍体」だから…の解説をみる事がある。
ヤブカンゾウに似たノカンゾウの場合、果実が出来にくいものも多いから「三倍体」の可能性も否定できないのだけれど。

ヤブカンゾウはワスレグサ、憂いなどを忘れる草の意味で万葉の世界でも幾つか詠まれている。
下の画像はそれとは正反対の意味を持つ勿忘草。

▲ ワスレナグサ ▲
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ヤブカンゾウ ノカンゾウ ヘメロカリス・園芸種 キスゲ ユウスゲ


コメント (2)   この記事についてブログを書く
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2 コメント

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すっきりです。 (こいも)
2021-07-18 17:50:35
林の子さん
ヤブカンゾウを見させていただき・・・と~ってもスッキリしました。
「ごちゃごちゃしていて・・・」などと言い訳けばかりしていてはダメですね。
反省しました。
とっても素敵なヤブカンゾウに驚いています。
本当にこちらにお邪魔して元気をいただきました。
ありがとうございました。
球根で増える。 (林の子)
2021-07-18 18:10:48
種を蒔いて育てる、球根を植えて育てる…みんな趣味の外なので
季節の花など何処にも無いのですが、昔から地面に残っている球根から花が咲くものは
全くの無放任状態なので一ケ所に集めました。
ノカンゾウもその一つでしたから、一日で萎れてしまう花を開花直後に摘んで
そっくり解剖しました。
50年以上も昔、大騒ぎして幾つもの花を解剖して騒いだことを思い出しました。
ちょうど東京五輪の前年すが、こちらでも騒々しかった頃です。

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