
何処か寂しげに見えてしまうのは
咲いている場所が墓地だからだろう。
それとは別に多くの人たちとの記憶の幾つかも不思議なくらいに想起される場所だ。
花が咲き始めると足を運ぶ。
花が咲くと必ず想起されるのは啄木の詩編。
函館の 青柳町こそ 悲しけれ 友の恋歌 矢車の花
冬枯れの野に残る花殻を見ると藤村の詩編。
何れの詩編も平易な詩だ。
(2020.06.22 林)
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ヤグルマギク(矢車菊) キク科ヤグルマギク属 Centaurea cyanus
(2020.05.25 林)
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今の季節には相応しくないけれどやはり浮かぶのは藤村の一遍
あゝ孤独の悲痛を 味ひ知れる人ならで 誰にかたらん冬の日の かくもわびしき野のけしき
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ヤグルマギク(矢車菊) 花壇のヤグルマギク 幾つかの記憶