トウモロコシ

『イネ科や、カヤツリグサ科もやればおもしろいよ…』が
熊坂さんの口癖だった。
ご自身が園長になった時に、まずやりたかったのは
神奈川の自然に似せた植栽を築山の近くに作ること、
その次が、イネ科やカヤツリグサ科の植栽を
蓮池の近くに作ることだった…そうだ。
その二つは、今はどうなっているか知らないけれど、
四年前にはしっかりと出来上がっていたし、管理もされていた。
『植物園は、単に見せるだけの部分も必要だけど、学んで貰うことも必要だから…』
トウモロコシやキビ、ヒエの話しも確かにおもしろかったから
今でもこの花を見つけると熊坂さんの笑顔が浮かぶ。

「雌花の先がすごいですねぇ～、これだけ伸ばしてたら全部に花粉が付きますね、
だからトウモロコシの形になれるんだ…」
『そうですよ、そこまでわかってるんだから、もっと徹底するとおもしろいですよ…』

しかしまだ、イネ科やカヤツリグサ科を徹底してやろうとは思えないでいる。

　　
㊧　トウモロコシの雄花序　
他のイネ科植物と似たような作りで、葯が風に揺れている。
㊨　トウモロコシの雌花の花柱　
糸状に無数に伸びたものが一つ一つ子房に繋がり、殻粒が出来上がる。

（2010.06.20 大明石町）


　　

　　


トウモロコシ（玉蜀黍）　イネ科トウモロコシ属 Zea mays
画像６枚追加　（2010.08.03 大明石町）

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