HAYASHI-NO-KO

北岳と甲斐駒ヶ岳

ヒイラギナンテン(柊南天)

2017-04-05 | 春 黄色系

この花は、あまり撮ったことが無い。

開花後に花弁の端に控えているおしべは、訪花昆虫があるとめしべの方に動く。
だから人間は何度か爪楊枝で試してみる。
あっ、動いた…とわかるのは開花直後の、おしべがまだ花弁に沿っている「新鮮な花」


▲ もう萎れ始めた花も混じる。

▲ 萼片も花弁も黄色、花の一つを取って数える。

▲ 昆虫が来たのか、6個あるおしべの2個がめしべ側に寄りかかっている。

▲ 開花直後、おしべは花弁側に沿ったまま。

▲ 開花直後、花弁側にあったおしべ6本は、訪花昆虫があるとめしべの方に寄る。
通説はそうだが、訪花昆虫がなくても自家受粉するのだろうか…と思うほどに花数は多い。




▲ 花序は茎の先端部から四方に穂状に伸びる。

▲ 一つの花序には20個程度、花柄の先に黄色の花。

▲ 上側が花序、下の赤褐色は葉序、奇数羽状複葉、棘のある小葉が互生に並ぶ。

▲ 全ての花が結実するわけでは無さそうだから、この状態の花柄が幾つも連なっている。
ということは、自家受粉ではなく別の花の花粉を貰わないといけない…と言うことになる。





▲ 萼片は大小合わせて9枚、筒状になっているのが花弁で6枚から出来ている。
萼片の内側も黄色だから、かなりの枚数に見える。
花柄の根元には苞葉が1枚。








▲ 萼片も筒状の花弁が開く頃には、内側の黄色が目立つ。
左の花は花粉を出し終えたおしべの花糸が茶色くなっている。

▲ おしべが花弁に沿っている、普通の図。めしべは花粉を受けやすいよう蜜を出す。

▲ おしべがめしべに寄っている図。おしべの花糸は先端が2裂。

▲ 花粉がついためしべの子房部分が見える。花冠、萼片はこのようにして萎れてゆく。

葉がヒイラギ、果実がナンテン、ヒイラギナンテン。安易な名づけ。
葉は奇数羽状複葉、小葉は11枚以上はついている。

ヒイラギナンテン(柊南天)
メギ科ヒイラギナンテン属 Mahonia japonica
(2017.04.01 須磨離宮公園)
鋸歯がそれほど強くなく、葉の幅が狭いホソバヒイラギナンテン(Mahonia fortunei)、
それよりも狭いナリヒラヒイラギナンテン(Mahonia confusa)なども庭木として使われる。
派手好みの人たち用?には、幾つかの園芸種。
「チャリティー」(Mahonia × media 'Charity'  ヒイラギナンテンと、マホニア・ロマリフォリアの交雑種)などは真冬に咲く。


葉がヒイラギ、果実がナンテン、ヒイラギナンテン。
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ヒイラギナンテン セイヨウヒイラギナンテン ヒイラギ ナンテン



6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
わぁ~すごいですね~ (こいも)
2017-12-31 08:13:04
林の子さん
なんと素敵なマホニアチャリティーでしょう。
はっきりとすっきりと良くわかります。
萼片も花弁も黄色でこいもの画像では
何が何やらわかりませんでした。。。
萼片は大小合わせて9枚なのですね。
雄しべと雌しべの関係...興味津々です。
ますます爪楊枝の魔法にかけてみたくなりました。
そしてお花をひとつ分解したくなりました。
今年はたくさんのことを教えていただいて
ありがとうございました。
心よりお礼を申しあげます。
どうぞ佳いお年をお迎え下さいませ。

ご無沙汰です。 (林の子)
2018-01-06 11:21:36
大晦日の夜に救急搬送されて、そのまま年越しました。
急性十二指腸潰瘍でした。
なんとか今日、退院できました。
無理がたたった…と言うことでしょうが、一週間以上しゃっくりが断続的に続いていたので、そこまでは思い至らなかったために、かなりの状態でした。
今まで通りに戻るのは少し時間がかかるでしょうか。
お大事になさって下さい。 (こいも)
2018-01-06 18:40:25
林の子さん
それは大変でしたのですね。
急性十二指腸潰瘍では さぞ痛かったのではないでしょうか・・・
どうぞお大事になさって下さい。
本日ご退院でしたか・・・
良かったですね。ご退院おめでとうございます。
今年はとても寒い気が致します。
ご無理をなさらずに…お風邪など召しません様に…
どうぞゆっくりとお過ごしになって下さい。
こいもは葉痕探しへと歩きだしました。
新しい出逢いに感激しております。
本年もよろしくお願い致します。


経過です。 (林の子)
2018-01-06 22:18:14
大晦日でしたから救急で搬送して貰ったので即、胃カメラ飲んで措置して貰えました。
急性十二指腸潰瘍、かなりの出血だったので輸血、暫くは病院暮らしと覚悟しました。
「葉痕探しへと歩きだしました」との由。冬には冬の…ですが、体調だけは充分にお気をつけください。
こちらこそ、本年もよろしくお願い致します。
ヒイラギナンテン。 (こいも)
2022-01-19 14:20:05
林の子さん
画像を見させていただきながら、
こいもの周辺にはヒイラギナンテンは無い~~~(-_-;)と思いながら、
コメント欄に・・・目が行きました。
この頃は、大変な思いをされて苦しかったですね。
心配するしか何もできなかった自分がいました・・・
思い出しますと、本当に頑張られてすごいな~と思います。
これからもどうぞお体大切になさってください。

一昨日、再び爪楊枝マジックを試みたいと公園に行ったのですが、
できそうな所がもうありませんでした。
萎れたり切り取られてしまったり・・・
まだまだ見たいところがあるのに残念でした。
このヒイラギナンテンの画像を見させていただきながら、
また、見直すことができました。復習することができました。
ありがとうございました。
懐かしい?? (林の子)
2022-01-19 16:28:42
懐かしい、等と今では思います。
四年にもなるのですが、この時救急で緊急搬送された医療センターで
結局は二年後の秋に胃と十二指腸の間を切除して、十二指腸潰瘍の懸念は無くなりました。
今月末に術後二年半の検査で最終回になりそうです。
自分でも不思議なことだと思うのですが晴れていれば自転車で走り回ってるのが一番健康には役立っている気がします。

真冬に咲いているものはセイヨウヒイラギナンテンと教わったのですが、
「チャリティー」と名付けられたヒイラギナンテンの園芸種も冬に花を咲かせるようですね。
この辺りは、時々お邪魔している公園でも混乱していた気がしますが
先日「ヒイラギナンテン チャリティー」の名札がつきました。

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