けいはんのはざまにて

心にうつりゆくあれこれについて忘れぬうちに書きとめよう

ノーベル賞平和賞、ICANの川崎さんの話を聞いた(1)

2018-04-17 23:33:44 | 日記


昨年ノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)の国際運営委員、川崎哲(あきら)さんの講演があると聞き、大阪へ行ってきた。
会の主催は「ヒバクシャ国際署名推進・大阪の会」。

挨拶のあと、はじめに二人の女性の方がご自身の被爆体験を話された。

お一人はSさん。両手に杖を持って支えられながら登壇。座ってお話された。18歳で被爆。挺身隊に応募し、広島の部隊に所属。事務の仕事だったが、当日は作業動員。仲間と向かい合い材木を持ち上げようとした瞬間、左側からフラッシュのような強烈な光と熱さを感じた。あたりは真っ暗。どのくらい時間が経ったのか、周りからザワザワとした声が…。「焼夷弾が落ちたのだ」と思った。人が動き出す気配がしたので、自分も立ち上がり流れについて歩き始めた。やがて明るくなり、初めて自分が真っ裸の状態だと気づいた。顔の左半分は腫れて水ぶくれ、頭から流れた血で右顔は引きつっていた。だがよく見ると他の人も裸で、めくれた皮膚をぶら下げ痛そうに歩いていた。早く身を隠す所へと思っていると、女性が白衣を投げ渡してくれた。身につけた白衣には血がにじみ、心はズタズタ。「誰か助けて」と叫びたい気持ちだったが、みんな自分が生きるのに必死。一緒に作業していた女の子を思い出したが、どうしようもなかった。やがて大きな川に出た。みんな「熱い熱い」と言って水を飲む。おばあさんが「水を飲んだら死ぬよ」と言った。でも自分もすくって少し飲んだ。「歩ける人は船のところまで」と聞き、桟橋まで歩いた。船の中は人がたくさん横たわっていた。荷物のように、名前を書いたエフ(荷札)を髪に付けられ「何番へ」と言われ自分も横たわった。隣の人が動かなくなったので「兵隊さん死んでいるよ」と言うと、担架で運び出し死体の山に積み上げた。三日目にやっとやけどの頬に油をつけてもらえた。あっという間に終戦の日を迎えた。こう見えても体はぼろぼろ。今日まで生きてこられたのが不思議。二度とこんな目には会いたくない。元の体には戻れないが、できるだけ元気に生きていきたい。もっとお話したいが、時間がないのでまたの機会に。

もうお一人はMさん。演壇で立ってお話された。5歳で、爆心地から1.5kmの所で被爆。子どもの頃「日本は戦争に強い国」と聞かされ、手まりやお手玉する時も、戦争の数え歌を歌いながら遊んだ。「一列談判破裂して 日露戦争はじまった さっさと逃げるはロシアの兵 死んでも尽くすは日本の兵 五万の兵を引き連れて 六人残して皆殺し 七月八日の闘いに ハルピンまでも攻め寄せて クロパトキンの首を取り 東郷大将 万々歳」。日露戦争を歌ったものだった。やがて父に赤紙が。その時、兄弟は四人いて母のお腹にも一人。人材・物資とも底をついていた。父が戦争に行ってから、広島上空にB29が来るようになった。大きな空襲警報の音が聞こえたら何をしていても手を止め、防空ずきんを被り防空壕へ。これが頻繁になり、落ち着かない毎日を過ごしていた。8月6日8時15分。家族で朝食中、ピカッ、ドン! 一瞬で家の下敷きに。しかし幸いなことに、台所の部分が強かったのか屋根が斜めに落ちてその隙間に挟まれた。気がついた時、あたりは真っ暗でがれきの下に。やがてある場所から外の太陽の光が差し込んできた。長男がそこから這い出し、母が中から押して家族は外に出た。見ると、街は鉄筋の建物以外全て潰れていた。母は「川沿いの竹やぶに一時避難しよう」「火が上がるといけない。二人は今すぐ行って」「長女は赤ん坊を抱っこして」「私と長男はがれきの下から取り出せるものを探してから」と指示を出した。私たちは着の身着のまま、裸足で竹やぶに向かった。途中がれきの下からうめき声が聞こえ、柱の下敷きになり「助けて」という声を聞いた。外にいた人たちは全身やけどで、手から皮膚が垂れ下がり、本当に幽霊のようだった。5歳の私たちは怖くて逃げるしかなかった。戦争は二度といらない、そんな思いで生きてきた。時間がないので今日はこれしか話せない。これからも(署名の)呼びかけ人 として頑張っていきたい。協力をお願いしたい。

お二人とも時間が許せばもっと証言をされたかったし、自分も聞きたかった。川崎さんの講演があるので残念ながら今日はここまでだった。これからもお体を大事にされ、多くの若者たちに被爆体験を聞かせてあげて欲しいと思った。会の最後に、壇上に川崎さんと来場された被爆者の方が上がって一緒に写真撮影された。たくさんの方が参加されていた。被爆者の方の「核兵器禁止」への強い思いを感じた。
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