渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

ホンダNSR点火系修理

2019年01月12日 | 公開情報

MC8C-2stロケッターのNSRが不調だ。
1,800rpmあたりでメトロノームのように
カチッという音と共に点火・失火が反復
される。
イグニッションコイル自体が破損すること
はめったにないのだが、問題はコイル本体
と伝導コードを繋ぐ接続部分やプラグキャ
ップ本体からの漏電の発生だ。これは非常
に多い。
だが、コイルと伝導コードの接続は高度な
加工技術が繊細なマシンの場合には必要で
アーシングが重要であるのと同じく、適切
処理がなされていないと不具合を必ず発生
させる。プラモラジコンのようにはいかない
のが実働モーターサイクルの難しいところ
だ。
鉄鋼溶接と同じく、ハンダひとつとっても
適切な技術を以て処理加工されていないと
正しい仕事をしなくなる。
モーターサイクルは、フレーム構成なども
そうで、ほとんどが熟練職人による手作り
で構成されているため、技術力こそが決め手
になる。特にアルミフレームがそうだが、
鋼管クレードルフレームなども非常に高度な
技術を要する。
溶接の世界も、造船溶接工やトラックシャシ
のフレーム製作などは、一般の溶接免許とは
別枠の高度な技術免許が必要になるが、
大切なことは、その免許保持者の中でも
腕の良し悪しがあることだ。
1980年代~1990年代の日本製オートバイの
品質が世界一だったのは、そうした製作加工
技術力を有した世に名が出てこない職人さん
たちによって支えられてきた。これは現実だ。
四輪車のようなラインでのロボット溶接の
ような超スピード生産というものは二輪車
の場合には非常に難がある。
エンジン一つ取っても、メーカー出荷の
ノーマルエンジンを一度バラバラに解体
して腕の良いチューナーがまったくノーマル
部品のまま組み立て直しただけで、まるっきり
別物のファインチューニングのようなエンジン
に生まれ変わることもある。これも事実だ。
ボルトの締め付けにしても、組み立てた人間
のやり方如何でエンジンの状態が変化して
しまうのである。
(ボルトの締め付けという物理現象は
確実に金属部分を歪めます。この歪めが
立て運動から回転機関と連鎖させて機動
している内燃機関の場合、極度に差異を
発生させるのです。シリンダヘッドの
ボルトの締め付け方一つでエンジンは
歪む)

MC8C-2stロケッターのNSRが完調に戻る
ことを期待する。

私自身の2stロケットは、ホンダのように純正
部品がすでに無いので、作動良好の純正リンク
品に明日交換してみてテストしてみる予定。


MC8Cのロケッター二人のロケットマシンが、
現在、同時に不調になっている。
まあ、マシン本体が年代物なので、労りながら
大切に直し直し乗って行くしかない。

でもね、考えたらよくできた車だと思うよ。
私のKR-1が88年製だからちょうど満30年
でしょう?
1988年当時に30年前というと1958年だ。
当時1958年のオートバイなんてものは
走ることさえ可能な個体は数えるほどしか
なかったもの。
現在では1980年製のヤマハRZも完動車と
して走らせている人もいるし、80年代後半
や90年代初期のマシンなどはかなり実走行
していたりする。
高度経済成前夜と高度経済成長後の技術力が
確立された日本の製品では雲泥の差がある
ということだろうね。
そして、安全性や走破性、環境基準規制適合
性を除けば、ミドル&ライトウエイトクラス
に限っては、現代マシンよりも確実に1980
年代~1990年代マシンのほうが走るマシン
だし、実際に速い。比べ物にならない位に
速い。
毎年1年ごとに新型(まるっきりの新規)
後継機種が出ていたという異常とも思える
1980年代の空前絶後のオートバイブーム
は、日本の高度経済成長終焉後の不況時代
を超えて訪れた好景気に支えられて、潤沢
な資金で開発が猪突猛進のように進められた。
きっと当時の車の開発者は寝る暇もない
ハードワークだったろうと思うが、結果と
しては、歴史上この上ない各社が鎬を削る
開発競争となり、技術力の発展が一気に
メガトン爆発した時代だった。
その当時に誕生した車両はおしなべて極めて
どれもが優秀だ。
それはエンジン馬力という一面的な観点から
ではなく、「技術開発」という人間の英知
をどこまで結集して勝負できるかという
世界の中で、人の努力が現実的な物体と
なって結実した時代だったからだ。

単なる乗りやすさや安全性や維持経済性だけ
でオートバイを語るのならば、絶対に最新
車両のほうが過去のモデルよりも優れている。
だが、走るために存在するオートバイという
ものは、そうした面だけでユーザーの購入
意欲を喚起できるものではない。
ユーザーの多種多様にわたる「乗りたい車」
の希望のためには、それに見合ったマシンを
製作してラインナップしていかないとメーカー
は企業として立ち行かない。
現在のオートバイは、時代を反映してか、
総じて「おとなしい」車しかない。
ビッグバイクでは過去のミドルクラスのよう
な二輪車作りをしているが、現在のミドル、
ライトウェイトクラスは、完全に「初心者用」
のようなモデルばかりで、個別の排気量クラス
にこだわって楽しみたいというユーザーニーズ
の満足を得るには至っていない。すべてが
「ステップアップ」のための一過性モラトリ
アムのような位置づけでライトウェイトクラス
の車作りが行われているように思える。
じゃじゃ馬の車は現行のライトウエイトクラス
には存在しない。
それは、社会の「大切さ」の価値観の遷移に
よるものなのか。

それでも私はあえて2ストロークに乗る。
仮にこの先4stモデルを購入したとしても、
それはあくまでそちらが「サブマシン」
である。
私の存在が誕生に関与したヤマハXSR700
以外は。

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