渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

世界最速の250オートバイ

2023年07月23日 | open




1967年。
カワサキは世界最速の250を
作った。
モデル名はサムライ。
まだカワサキのメーカーカラー
が赤だった頃だ。
カワサキのカラーがライムグリ
ーンになるのは、世界戦に挑戦
し始めてからだ。
あえて、ヨーロッパでは「悪魔
の色」として嫌われていた色を
選択した。
「常にチャレンジャーである事
を肝に銘じる為」というのが
その理由だったという。
東洋の国などは格下に見下す
西欧というアウェイでの闘い。
カワサキの「漢カワサキ」は
そこから開始された。

カワサキの2ストマシンは実は
めちゃくちゃ良い。
公道市販車でもマッハは世界
最速をもぎ取るマシンだった。
そして、70年代後半からの
レーサーKR250と350は、怒涛
の進撃を実現し、圧倒的な速さ
で5年連続世界王者に君臨した。
500や750の2ストレーサーは
ヤマハやスズキに分があったが、
ミドルライトウエイトクラスの
250と350では突き抜けた速さ
を誇ったのがカワサキのKRだ
った。
しかし、1967年時点で、世界
最速のオートバイをメグロを
吸収したカワサキは実現させ
ていた。

カワサキの姿勢は発足当初から
荒々しい。
だが、数十年の間、日本の国産
4社の中では最低の人気だった。
しかし、実相は・・・。
カワサキのマシンは能力も最高
だったのである。

今、信じがたい現象が起きてい
る。日本の二輪メーカー4社の
中でカワサキが一番人気なの
だ。かつての時代には考えら
れない。
今、ようやくカワサキが陽の目
を見た。
それは、車作りに於いて「漢
カワサキ」を貫いていたから
だろう。

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