渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

邪馬台国 山都

2021年07月28日 | open

(山都)


邪馬台国の場所の比定は江戸期から大和国
説と九州説に分かれて論争となっている。
ただ、近年固められようとしているヤマト
王権=邪馬台国=奈良説だと、九州にあっ
た夥しい鉄器文化は一体何?となる。

明治以降も東京帝大と京都帝大の研究者
の間で大論争となっている。
東京帝大の白鳥庫吉博士は邪馬台国九州
阿蘇説を主張した。




阿蘇に山都あり。
卑弥呼は日巫女であると同時に火の巫女
ではなかったか。

ただし、邪馬台国を阿蘇山都とすると、
南方のククチ=菊池と争っていたという
事実に不整合が出てしまう点はある。
菊池の位置は山都の北部だからだ。


だが、日本創生の頃の文明文化の発祥地
が九州である事は間違いないだろう。
畿内の王権文化にしても、突然大和に降っ
て湧いたような事はあり得ない。
降って湧く日本神話においても、天孫降臨
の場所は九州だ。
多分、文化を持った一団が半島から九州
に渡来したのだろう。
稲作とロクロによる焼き締め新土器の文化
持って来て。
それは、太陽信仰を主とする部族が。
さしあたり、日本の製鉄開始が6世紀から
などとする現在の中央政府発表などに拠る
限り、説明は一切つかない。
縄文末期から国内製鉄の様子は遺跡から
発掘されているのに、認めようとはしな
い。
赤土から鉄を作った原初古代製鉄を認め
ようとしないからだ。
6世紀以降の製鉄は、大和朝廷の砂鉄製鉄
の事だろうに、製鉄=砂鉄という大和朝廷
神格化により、それ以前の日本列島の産鉄
文化を認めようとはしないのが御用学者
たちの態度だ。
きっと、歴史の真実が明らかになると、
大和朝廷の数々の全国制覇の所業の事実
も同時に明らかになる事なので、「美しい
日本」説が崩れるから絶対に認めようと
しないのだろう。

鐵とは金(てつ)の王哉(おうなり)である。
鉄を制した者が世界を制する。
鉄器は、武器だけでなく、穀物増収に関し
て爆発的な増産が可能だからだ。
そして、日本は石器の石包丁から鉄器導入
により一気に国内統一へと向かった。
最初は連合王権として。
邪馬台国の時代には卑弥呼を共立する事で
倭国騒乱は収まった。反抗するククチ以外
は。
そのパターンをヤマト連合王権も為して
る。
邪馬台国とヤマト王権が同一か否かはまた
学術界で論が分かれるが、古墳遺跡研究
のみの偏重がもたらす鐵の存在を無視し
た観点からの古代王権の遷移をみる事は、
愚に等しい。

日本刀の発祥地は鳥取県である、とする
鳥取県の行政の主張などは論外。
おらが村のカッパ伝説じゃないんだから。

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