渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

何から入るか 〜ナイフ〜

2020年10月16日 | open
 
 
それはヴィジュアルから。
これ、間違ってないと思いますよ。
まず、見た目で惚れて、嗚呼持ちたい、
使いたい、というところから入るのって、
かなり大切だと思います。
そして、使ってみて、いいなこれとか、
もう少しこうだったらなあ、とかが出て
来る。
それでも、手に入れたナイフは捨てたり
売ったりはしない。自分の道具なんだか
ら。
そして、ずっと末長く手元に置いて、共に
年月を重ねて行く。
ナイフって、そんな感じではないでしょう
か。
大工さんのカンナや、鍛冶屋さんの鎚の
ように。

あと、ナイフって日本刀に似ているところ
があってね。
どんなナイフでも、お気に入りの1丁を
持っていると、それが心の支えのような
ものになってくるんだよなぁ。
ただ、そこにあるだけで。
職場に持って行かなかったのならば、
「早く帰宅してナイフ観てたいな」
みたいな。
そして、何かを切る訳でも削る訳でも
ないのに、傍らにナイフを置いて、
静かに酒を飲んだりコーヒーや紅茶を
ゆっくり楽しむ。
なんというかですね、とてもオトナの
楽しみみたいのがナイフにはある。
これ、不思議なんだよなぁ。
例えると、夜、焚火を見ていると心が
落ち着く、というのに近い感覚がある。
私の友人のように、庭先に咲く花を
花見する時には必ず傍らに日本刀を
置いてから、なんてのはハマり過ぎ
のようにも思えるけど、解る気もする。

ナイフをまだ一本もお持ちでない方は、
是非何かナイフをお求めになってみて
ください。
それは肥後守でもいい。カッターはダメ
かな(笑)。
とにかく一本ナイフがあるだけで、
なにか言葉にはできない豊かな空間
が気持ちの中に生まれるのを感じられ
るかと思います。

この記事についてブログを書く
« 剣法要義 | トップ | メタルファイアスターター »