レンガのようだった砥石がこんなに減り
ます。
長いのが金剛砥。短い二つが大村砥。
大村砥は日本刀の焼刃土の中にも入れま
す。粉末状にして。
私は大村砥での炭素鋼の研ぎ汁を集めて
土と岩手の黒松炭の粉末と合わせて練り
ますが。
土の選定は結構大切だったりする。
なぜ土を塗るかというと、冷却のためで
す。
灼熱の鉄は湯に入れると水が蒸発して表面
が冷却されないのよね。
毛細管現象を使って冷却を早めてやるんで
す。
しかし、一切土を使わないずぶ焼きの方法
もある。
これは予測不能な刃文になるので面白い。
山鳥毛の実物を観ましたが、あれはずぶ
焼きではなかろうか。
甲伏せ(かぶせ)が日本刀の基本であるとか
固定観念に囚われているようでは、山鳥毛
の写しは永遠に無理かと思います。
固定観念に自ら疑問を抱かないと、いつ
まで経っても刃こぼれ丸を作るのがオチ。