塗り。6回目。
塗って、乾いて、研いで。
それを繰り返す。
塗りは薄く吹く。まだらにはなら
ないように。
研ぎは表面を均す感じで、力を
入れずにペーパーで研ぐ。
日焼けの皮膚が剥がれるように
ポロポロと細長く塗装面の表面
が取れるので、それがきちんと
出るのがコツ。
磨き込んだり、力を入れてはいけ
ない。その細長い表面カスが丸ま
って出るのが均し研がれた合図。
それ以上はその場所は研がない。
刀剣研磨で刃取りをするような
繊細な指の加減が必要だ。
そして、摩擦熱を持たないように、
かつ艶が出る位の力加減でティッ
シュで優しく磨く。
それからまた塗りに入る。
塗り後に均し研ぎしてからティッ
シュ拭いをかけた状態。
この拭いの下処理がとても大切で、
単なる足つけ研ぎ塗りよりも最終
仕上がりが綺麗な鏡面になる。
そこはつるんとしていた。
(by 峰隆一郎)