渓流詩人の徒然日記

知恵の浅い僕らは僕らの所有でないところの時の中を迷う(パンセ) 渓流詩人の徒然日記 ~since May, 2003~

右コーナーと左コーナーの目線 ~オートバイの乗り方~

2024年05月13日 | open





サーキットと違い公道では
右コーナーと左コーナーで
は目線の先の景色が異なる。
これは日本では左側通行な
ので、ロードレイアウトに
よって視界の広さが異なる
からだ。
右コーナーは視界が開け、
左コーナーは進路の視界が
右に比べたら閉ざされる。

要注意は左コーナーだ。
視界が狭まるだけでなく、左
コーナーで転倒したら、速度
が出ていたりタイトなコーナ
ーならば対向車線に飛び出す
からだ。
そこに大型貨物などが来てい
たらひとたまりもない。即死
コースだ。
また、公道の左コーナーのイ
ン側には砂や砂利が浮いてい
るケースも多いので、車線ぎ
りぎりのインベタキープレフ
ト走行はたとえ寝かし込んで
いなくとも二輪走行では避け
たほうがよい。

右コーナーの場合、センター
ラインのイン側の車線内に
タイヤが入っていても、二輪
運転者の身体がセンターから
はみ出していたら危険だ。
見通しがよく、対向車がいない
場合ならともかく、ブラインド
コーナーなどでそうしたタイヤ
残し身体逆車線はみ出しの曲が
り方をやると自殺行為ともいえ
る。
普段から右コーナーでは身体が
出ない走り方を心掛けていた
ほうが安全確保できる。

(インに寄ってもこれ位)


さらに、日本の公道では右コー
ナーと左コーナーでは決定的に
異なる物理的な問題が発生して
いる。
それは公道の道路の断面形状は
カマボコ型である、という事。
これにより、左側通行の日本の
道路の左カーブはカントがつい
た状態になりトラクションも得
やすい。
だが、逆に右コーナーは物理的
に逆バンクに近い状態となり、
路面のミューが低下する。
それを踏まえて二輪では走らない
とならない。右と左では同条件
ではないからだ。

私は公道での右コーナーは「道
を跨ぐようなライン」を取る。
右カーブでは奥まで入って、
道を横断するようなラインを
取る事により、路面ミューの
減少をもたらしているカマボコ
カントの逆バンク現象を捨象す
るルートをラインとして走るの
だ。
結果、転倒率が極端に減少する。
かなりのアクティブライディング
であっても。

こうした事は物理的な問題を
どのように物理的に対処して
解決するか、という課題でしか
ない。
尤も、オートバイという乗り物
の世界はすべてがそれなんだけ
どね(笑
すべてが物理特性をどう人間が
人間力で解決するか、というの
がオートバイという乗り物だか
ら。
機械任せ、電子機器任せ、電子
装置任せで二輪を走らせようと
すると、かならずしっぺ返しが
来る。
なぜならば、運転しているのは
人間だからだ。
人間が適切適正的確に判断して
その判断を実行に移す事で二輪
という乗り物は安全に快適に
走らせる事ができる。
人間力が神に試されているのが
二輪という乗り物だ。
 

 

 


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