私が離婚を決めた理由

離婚するまでの経緯のつもりでしたが、考えているうちに、AC、共依存などにぶつかっています。

”おとうちゃん”

2006-03-23 17:39:55 | 日々つれづれ
片道1時間半掛けて、免許の更新に行って来た。
団地の中を走り、なかなか目的地に着かず、疲れてしまった。
免許の更新に、バスで行く様な間抜けは私ぐらいかなぁと思ったけど、結構居るからびっくりした。

免許の更新が終わった後、知り合いに逢ってきた。
急に訪ねて来た私を、その人は温かく迎えてくれた。
「おとうちゃんは、退職しても同じ仕事をしてるよ。」
その人は、そう話してくれた。
採用時の研修で、1ヶ月間お世話してくれたその方は、自分のことを”おとうちゃん”と言う。
寝泊りしながら過ごしたそこでの生活の中で、”おとうちゃん”としてみんなを育ててくれようとしていたのだろう。

「旦那さんも元気?」そう言われて、素直に私は言った。
「実はね、別居してるんです。」
「そうか・・・・まぁ色々あるよね。」
同じように1年間お世話になった旦那の事もよく知っている。
それでも、それ以上は何も言わなかった。
いつものように、子ども達のことを考えたのかとか、どうしてそうなったのかなんて聞かなかった。
ただ静かにそう言ったきりだった。

名刺を渡して話をしていると、
「おとうちゃんも、名刺持ってくるね。」と名刺を見せてくれた。
指定文化財の認定を受けている神楽の会長代行、保護司、育成協議会の会長、講師とたくさんの役職が書かれていた。
「忙しそうですね。」
「そうよ、おとうちゃんは忙しいんよ。でも、楽しんでやっているうちはボランティアを続けていこうと思っている。」

競争社会の中で、競争することもなく、出世することもなく、ただ暖かく”おとうちゃん”として見守り続けてくれた方。
人望も厚く、月に幾つもの結婚式にも出席し、重なる時には梯子までされていた。
今は、お母さん、奥さん、長男夫婦と孫と一緒に生活されているそうだ。
そして、3時には近くに住む娘もやってきて、女4人のお茶会が始まるそうだ。
うちは、託児所になってる、そう笑っておられた。

忙しい中で、同期の親睦会や旅行までいつまでも一緒に参加してくださり、実家のみかん農園にも招いてくださっていた。
偶然にも、奥さんは、私の中学時代の恩師の妹さんで、世間の狭さも感じさせられた。

人と自分を比べることなく、自分の信念をしっかりと持って、暖かく見守ってくださる方。
仕事を辞めた後も、同じように誰の為にでもなく、同じような姿勢で地域を暖かく見守り続けられている。
本当に偉い人というのは、出世することでもなく、お金をたくさん稼ぐことでもなく、こうやって誰に評価されることがなくても、ただひたすらに自分の行く道を切り開いているこんな”おとうちゃん”のような人のことを言うんだろうな。
こんな”おとうちゃん”に少しでも近づくことが出来たらいいな、そう思った。

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