細く曲線を描いて
幾筋もの年輪が刻まれている
最初はどんな力でぐるりと回ったのだろう
土の中から出てきたそのときに
一体どんな不思議な気分を味わったのだろう
まるで最初の年輪は
お腹の中にいる赤子が
ぬくぬくとした母親のお腹から生まれ
何も知らない、この世のことなど何も知らない
それと同じであったろう
だが知らないだけで
本能は体に備わっていて
どうすればこの世界で生きていけるのかを
赤子も樹も分かっているのだ
知識ではない
肌で感じる感覚
生まれるとは
そういう瞬間を抱きながらこの世と接することなのだろう
やがて年輪となり
樹は上へと伸びていく
風雨や雪に晒されながらも
太く高く
一体どこまで太く高くなっていくのか
刻まれる年輪の強さを知っているのは
最初にこの世に顔を出したあの時の自分なのかもしれない
幾筋もの年輪が刻まれている
最初はどんな力でぐるりと回ったのだろう
土の中から出てきたそのときに
一体どんな不思議な気分を味わったのだろう
まるで最初の年輪は
お腹の中にいる赤子が
ぬくぬくとした母親のお腹から生まれ
何も知らない、この世のことなど何も知らない
それと同じであったろう
だが知らないだけで
本能は体に備わっていて
どうすればこの世界で生きていけるのかを
赤子も樹も分かっているのだ
知識ではない
肌で感じる感覚
生まれるとは
そういう瞬間を抱きながらこの世と接することなのだろう
やがて年輪となり
樹は上へと伸びていく
風雨や雪に晒されながらも
太く高く
一体どこまで太く高くなっていくのか
刻まれる年輪の強さを知っているのは
最初にこの世に顔を出したあの時の自分なのかもしれない