鉄線花(てつせんかずら;風車の花;クレマチス)日本や中国朝鮮半島原産。キンポウゲ科。花言葉は、高潔;心の美しさ。落葉蔓草。花は径5~8cm蔓を出して他のものに巻き付くが、この蔓が針金のように強いから、鉄線と呼ばれる。葉は対生して掌状に三枚ずつ出る複葉。初夏、大きな白色または青紫色の六弁の花を開く。(花色は、紫、青、赤、桃、黄、白など、多彩)。雄蕊が暗紫色で花の中心がひきしまって見える。花期ねに絡ませたり、他の木に這わせたりして清らかな美しさを観賞する。同種のものに風車の花があり、本州中南部に自生しているものもある。花弁状の蕚が八枚なので見分けがつく。クレマチスも同種。鉢植えにして花屋で売られている。「蔓はなれ月に浮かべり鉄線花 水原秋桜子」「鉄線の花の紫より暮るる 五十嵐播水」「鉄線の初花雨にあそぶなり 船山 実」「鉄線花に恋をあらそふ如くよる 赤松子」「鉄線の咲き終わりたる骨吹かれ 野崎ゆり香」「鉄線花憂きこと去れば咲きにけり 新井英子」「鉄線花の花空中に遊び咲く 高木晴子」「鉄線を活けて山風畳摶つ 林 翔」「山月を遊ばせて白鉄線花 有働 亨」「淋しさはこれからといふ鉄線花 坊城中子」「鉄線を咲かせて父細り居る 鍵和田柚子」「鉄線花咲かねば解かれそうな垣 岸川青道」「咲き登る乱れは見せず鉄線花 斉藤葉子」「あの朝が死ぬ朝だつた鉄線花 対馬康子」「鉄線花父の遺品は眼鏡のみ 井上陽子」。(紅花の面影のこす鉄線花 ケイスケ)