冒険とは大げさな。
そもそも「羊をめぐる冒険」のパクリじゃん。
とのご指摘は、後者については反論いたしませんが(^^)
私にとって「傾城水滸伝」は、今、冒険の舞台なのです。
少し長くなりますがお付き合いください。<2013年時点>
そもそも「傾城水滸伝」とは
(引用 Wikipedia 2012.3.29)
「傾城水滸伝」(けいせいすいこでん)は、曲亭馬琴作、歌川豊国・国安・貞秀画。の合巻本。
13編。文政8年(1825年)~天保6(1835年)年刊行。
当時大変人気を博したため版木が磨耗してしまい、二度彫り直して3版まで出版されたという。
中国文学の『水滸伝』の翻案。『水滸伝』の英雄豪傑を日本の賢妻烈婦にかえたもの。
また、登場人物全員の性別がほぼ逆転しており、三人の女性好漢等も男性に変えられている(ただし、登場する108星のうち名前が設定されているのは106星のみで、関勝・董平にあたる人物が登場しない)。
傾城とは国を揺るがすほどの絶世の美女のことであり、本来は褒め言葉だが、本作品では宿敵、亀菊の蔑称として使われている。
後鳥羽院の時代、後鳥羽院から寵愛をうけた白拍子亀菊の専横に世をはばまれた烈婦たちが、執権北条義時のために討たれた鎌倉の源頼家の息女三世姫を擁立し、近江賤ヶ岳江鎮泊にたてこもって亀菊および義時とたたかうという内容。
曲亭馬琴が本作品の完成を見ずに死去したため、笠亭仙果が「女水滸伝」と題をあらため、13編下帙より15編までをもって完成させた。
1984年に河出書房新社から初版挿絵つきの「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」として2巻まで出版されたが、現在は入手困難。
上記のように、発刊当時、大人気で贋作も出たような状態だったにも関わらず、同じ馬琴の「南総里見八犬伝」が現代訳され、出版だけでなく、人形劇としてテレビ番組にもなったのに比べ、この「傾城水滸伝」ほぼ世の中から埋もれてしまいました。
どのくらい埋もれているかっていうと
基本的に書店では買えません。
100年前に発行された馬琴全集が1990年くらいに再販されてますが、国会図書館を含めて全国のいくつかの図書館でようやく借りることができるくらいレア。
その馬琴全集も1910年に発行されたものなので現代訳されてなく、一般の方が楽しく読めるのは河出書房新社「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」のみなのですが、残念ながら十三編中の二編まで。
ということで、現在、「傾城水滸伝」は、ほぼ埋もれております。
といいつつも原書は美術品として近年価値が急上昇。
全巻を神保町の大屋書房などで買うとすると、ウン十万円から百ウン十万円します。
復刻版は出版されていないので万事休す。
そんな中でも、便利なIT時代。
早稲田大学と立命館大学でそれぞれデジタルアーカイブにしてくれています。
まずは、ご覧になってみてください。
早稲田大学アーカイブ
立命館大学アーカイブ ※「傾城水滸伝」で検索
歌川豊国、国安の浮世絵に目を奪われると思います。
でも、読むためには「変体がな」を学ばなければなりません。
*変体がなは、この記事の文末にある画像の右端(原書)のような文字です。
見る事は易し、されど読むことは難しです。
あなたは、変体がなを読めますか?
もしくは、変体がなを学びますか?
NOであれば次に進みましょう。
現代の文字で、全13巻を出版されたのは、以下の2つのみ。
・校訂傾城水滸伝 曲亭馬琴/作:博文館編輯局/校訂 博文館 1900年
・滝沢馬琴集 第13巻 滝沢馬琴/著:本邦書籍 1990年
博文館版は、1900年の発刊なので、読むことができるのは国立国会図書館のデジタル版のみの筈。
本邦書籍版は、絶版で首都圏でも2・3ヶ所の図書館にしかありません。
さらに、現代語訳ではないので古語と戦わなければなりません。
古語が分らなくてもなんとなくは読めますが楽しく読むには程遠いでしょう。
あなたは、我慢して読みますか?
もしくは、古語を学びますか?
NOであれば、またまた次です。
現代語訳も実はあります。
「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」(校訂:林美一/河出書房新社/1984年)。
比較的多くの図書館にある可能性があります。
だったら解決じゃん・・・・・・・・というわけにいかないのです。
13巻のうち2巻までしか出版されていません。
林さんは、全巻出版に意欲を持っていらっしゃったようですが、残念ながら既に、お亡くなりになっています。
もし、傾城水滸伝を読みたければ、ここから入るのがおすすめですが
気に入った場合に、3巻目以降をどうするかという問題は残ります。
実は、私はこの「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」で、初めて傾城水滸伝に出会った一人。
変体がなの勉強のために、古書の復刻を探していて、図書館で見つけたのがこの本でした。
ここが冒険の始まりだったのです。
前置き長いですね。(^^)
初編・二編と読み進み、水滸伝を読んだことのない私は、傾城水滸伝で水滸伝の面白さを知り、
日本を舞台に、登場人物を女性に置き換えた冒険物語が気に入ってしまいました。
しかし、三編が手に入らない。
皆さんは博文館版か本邦書籍版を探されるのでしょうが、私の楽しみの一つである変体がな読みのためには
原書でなければならなかったわけです。
ネットで調べるうちに、早稲田大のアーカイブを発見。
数十万の古書を買うお金などない私にとって、一気に道が開け、飛び上がって喜びました。
読み始めると何とか読めるようです。
そこで私は考えました。
私のようにこの作品を読もうとして、二編で夢破れる人たちのために
私がこの作品を掘り起こさねばならないのではないか。
亡き馬琴翁の悲痛な叫びさえ聞こえたような気がしました(^^)
古語も詳しくなく、文才もない私がそんな大それたことができるのだろうかと
思いつつも・・・・・・・・・・・始めてしまったというわけです。(^^)
最終的に、現代語訳まで完成したいと思っていますが、完成がいつになるのかまだ分りません。
これを書いている2013年1月時点は、下のステップで説明すると原書から変体がなを読み起こして
それに漢字をつけている状態です。
古い本だけに虫くいあり、かすれ汚れありで、読めない部分も少なくありません。(各編記事の●部分)
早稲田大のデジタル原書を元に、読みにくい部分を立命館大のもので補完し、
それでもダメな部分のみ博文館版に頼ろうと思ってます。
冒険は、まだまだ続きます。
もし、興味持っていただけたら、年に1度くらい覗いてもらえるとうれしいです。
長々とお読みいただきありがとうございました。
<2013年6月時点>
傾城水滸伝(初編~十三編上)については校訂をほぼ完了しましたので、次に原文の味わいを残しながら現代語に近づける作業をしました。
女水滸伝は、校訂完了前ですがなんとか読める程度のレベルにはなってると思います。
どこまで現代語にするかのさじ加減が難しいなぁと。
<2013年7月24日時点>
古語の訳を補足して、より読みやすくする作業を進行中です。
本日時点で七編までは、ほぼ意味が分かるまでの文章にできていると思います。
なお、翻刻させていただいた元資料の所有者である早稲田大学さんからの許可がいただけましたので底本表示をしております。
<2014年2月22日時点>
原文の味を残しながらも読みやすさを研ぎました。
お米で云えば玄米を七分付きまで精米した感じでしょうか。
下の段階では漢字付けと現代訳の中間です。
これ以上、糠を取ってしまって良いのかとも考えますが、
一部読みにくい部分もありますのでそこには手を加えて行きますが
ほぼ翻訳完了って感じです。
※ルビがないと読めないのでPDFで読んでください。
どなたかこの作品を世に出してくださる方がいらっしゃったら、ご連絡お待ちしています。
出版以外にもマンガ、演劇、講談などなど、アマチュアの方も大歓迎です。
当方、一般の会社員のため、お金儲けは考えていません。
<冒険の道程>
では、ごゆっくりお楽しみください。
そもそも「羊をめぐる冒険」のパクリじゃん。
とのご指摘は、後者については反論いたしませんが(^^)
私にとって「傾城水滸伝」は、今、冒険の舞台なのです。
少し長くなりますがお付き合いください。<2013年時点>
そもそも「傾城水滸伝」とは
(引用 Wikipedia 2012.3.29)
「傾城水滸伝」(けいせいすいこでん)は、曲亭馬琴作、歌川豊国・国安・貞秀画。の合巻本。
13編。文政8年(1825年)~天保6(1835年)年刊行。
当時大変人気を博したため版木が磨耗してしまい、二度彫り直して3版まで出版されたという。
中国文学の『水滸伝』の翻案。『水滸伝』の英雄豪傑を日本の賢妻烈婦にかえたもの。
また、登場人物全員の性別がほぼ逆転しており、三人の女性好漢等も男性に変えられている(ただし、登場する108星のうち名前が設定されているのは106星のみで、関勝・董平にあたる人物が登場しない)。
傾城とは国を揺るがすほどの絶世の美女のことであり、本来は褒め言葉だが、本作品では宿敵、亀菊の蔑称として使われている。
後鳥羽院の時代、後鳥羽院から寵愛をうけた白拍子亀菊の専横に世をはばまれた烈婦たちが、執権北条義時のために討たれた鎌倉の源頼家の息女三世姫を擁立し、近江賤ヶ岳江鎮泊にたてこもって亀菊および義時とたたかうという内容。
曲亭馬琴が本作品の完成を見ずに死去したため、笠亭仙果が「女水滸伝」と題をあらため、13編下帙より15編までをもって完成させた。
1984年に河出書房新社から初版挿絵つきの「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」として2巻まで出版されたが、現在は入手困難。
上記のように、発刊当時、大人気で贋作も出たような状態だったにも関わらず、同じ馬琴の「南総里見八犬伝」が現代訳され、出版だけでなく、人形劇としてテレビ番組にもなったのに比べ、この「傾城水滸伝」ほぼ世の中から埋もれてしまいました。
どのくらい埋もれているかっていうと
基本的に書店では買えません。
100年前に発行された馬琴全集が1990年くらいに再販されてますが、国会図書館を含めて全国のいくつかの図書館でようやく借りることができるくらいレア。
その馬琴全集も1910年に発行されたものなので現代訳されてなく、一般の方が楽しく読めるのは河出書房新社「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」のみなのですが、残念ながら十三編中の二編まで。
ということで、現在、「傾城水滸伝」は、ほぼ埋もれております。
といいつつも原書は美術品として近年価値が急上昇。
全巻を神保町の大屋書房などで買うとすると、ウン十万円から百ウン十万円します。
復刻版は出版されていないので万事休す。
そんな中でも、便利なIT時代。
早稲田大学と立命館大学でそれぞれデジタルアーカイブにしてくれています。
まずは、ご覧になってみてください。
早稲田大学アーカイブ
立命館大学アーカイブ ※「傾城水滸伝」で検索
歌川豊国、国安の浮世絵に目を奪われると思います。
でも、読むためには「変体がな」を学ばなければなりません。
*変体がなは、この記事の文末にある画像の右端(原書)のような文字です。
見る事は易し、されど読むことは難しです。
あなたは、変体がなを読めますか?
もしくは、変体がなを学びますか?
NOであれば次に進みましょう。
現代の文字で、全13巻を出版されたのは、以下の2つのみ。
・校訂傾城水滸伝 曲亭馬琴/作:博文館編輯局/校訂 博文館 1900年
・滝沢馬琴集 第13巻 滝沢馬琴/著:本邦書籍 1990年
博文館版は、1900年の発刊なので、読むことができるのは国立国会図書館のデジタル版のみの筈。
本邦書籍版は、絶版で首都圏でも2・3ヶ所の図書館にしかありません。
さらに、現代語訳ではないので古語と戦わなければなりません。
古語が分らなくてもなんとなくは読めますが楽しく読むには程遠いでしょう。
あなたは、我慢して読みますか?
もしくは、古語を学びますか?
NOであれば、またまた次です。
現代語訳も実はあります。
「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」(校訂:林美一/河出書房新社/1984年)。
比較的多くの図書館にある可能性があります。
だったら解決じゃん・・・・・・・・というわけにいかないのです。
13巻のうち2巻までしか出版されていません。
林さんは、全巻出版に意欲を持っていらっしゃったようですが、残念ながら既に、お亡くなりになっています。
もし、傾城水滸伝を読みたければ、ここから入るのがおすすめですが
気に入った場合に、3巻目以降をどうするかという問題は残ります。
実は、私はこの「江戸戯作文庫 傾城水滸伝」で、初めて傾城水滸伝に出会った一人。
変体がなの勉強のために、古書の復刻を探していて、図書館で見つけたのがこの本でした。
ここが冒険の始まりだったのです。
前置き長いですね。(^^)
初編・二編と読み進み、水滸伝を読んだことのない私は、傾城水滸伝で水滸伝の面白さを知り、
日本を舞台に、登場人物を女性に置き換えた冒険物語が気に入ってしまいました。
しかし、三編が手に入らない。
皆さんは博文館版か本邦書籍版を探されるのでしょうが、私の楽しみの一つである変体がな読みのためには
原書でなければならなかったわけです。
ネットで調べるうちに、早稲田大のアーカイブを発見。
数十万の古書を買うお金などない私にとって、一気に道が開け、飛び上がって喜びました。
読み始めると何とか読めるようです。
そこで私は考えました。
私のようにこの作品を読もうとして、二編で夢破れる人たちのために
私がこの作品を掘り起こさねばならないのではないか。
亡き馬琴翁の悲痛な叫びさえ聞こえたような気がしました(^^)
古語も詳しくなく、文才もない私がそんな大それたことができるのだろうかと
思いつつも・・・・・・・・・・・始めてしまったというわけです。(^^)
最終的に、現代語訳まで完成したいと思っていますが、完成がいつになるのかまだ分りません。
これを書いている2013年1月時点は、下のステップで説明すると原書から変体がなを読み起こして
それに漢字をつけている状態です。
古い本だけに虫くいあり、かすれ汚れありで、読めない部分も少なくありません。(各編記事の●部分)
早稲田大のデジタル原書を元に、読みにくい部分を立命館大のもので補完し、
それでもダメな部分のみ博文館版に頼ろうと思ってます。
冒険は、まだまだ続きます。
もし、興味持っていただけたら、年に1度くらい覗いてもらえるとうれしいです。
長々とお読みいただきありがとうございました。
<2013年6月時点>
傾城水滸伝(初編~十三編上)については校訂をほぼ完了しましたので、次に原文の味わいを残しながら現代語に近づける作業をしました。
女水滸伝は、校訂完了前ですがなんとか読める程度のレベルにはなってると思います。
どこまで現代語にするかのさじ加減が難しいなぁと。
<2013年7月24日時点>
古語の訳を補足して、より読みやすくする作業を進行中です。
本日時点で七編までは、ほぼ意味が分かるまでの文章にできていると思います。
なお、翻刻させていただいた元資料の所有者である早稲田大学さんからの許可がいただけましたので底本表示をしております。
<2014年2月22日時点>
原文の味を残しながらも読みやすさを研ぎました。
お米で云えば玄米を七分付きまで精米した感じでしょうか。
下の段階では漢字付けと現代訳の中間です。
これ以上、糠を取ってしまって良いのかとも考えますが、
一部読みにくい部分もありますのでそこには手を加えて行きますが
ほぼ翻訳完了って感じです。
※ルビがないと読めないのでPDFで読んでください。
どなたかこの作品を世に出してくださる方がいらっしゃったら、ご連絡お待ちしています。
出版以外にもマンガ、演劇、講談などなど、アマチュアの方も大歓迎です。
当方、一般の会社員のため、お金儲けは考えていません。
<冒険の道程>
では、ごゆっくりお楽しみください。