けい先生のつぼにくる話

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気が狂ってる? 憑き物か?(甘麦大棗湯)

2010-05-25 16:02:12 | 東洋医学全般
前回の続きですが、今回は「甘麦大棗湯(かんばくだいそうとう)」についてお話をしたいと思います。

これは、古典の条文によると「婦人下腹部に不快感あり、気がふさぎ、泣きやすくなり、しばしばあくびをして、何か憑き物のでもある如し」(出展「新古方薬嚢」)と記載されています。


これは東洋医学のことばでは「臓躁(ぞうそう)」がある状態を指します。これは字のごとく内臓の熱という意味ですが、この「甘麦大棗湯」を使うときは、産後や流産後、子宮の手術後そして更年期の時期にもおきやすいことから、子宮やその付属臓器をさしていると考えられています。


また、これらのような外的な負担だけではなく、考える事が多すぎて体にこもった熱が、イライラを引き起こして、またそれを長い間我慢してきたときにも同じような症状が起きますので、この方剤を使うことができます。

もうひとつ、これは子供さんの夜鳴きかんのむし、チック症などに大変よく効きます。

原料は甘草、小麦、棗のたった3種類だけです。これらはどれも普通の食品ですが、一定の量で混ぜ合わせる事により立派な漢方方剤として使うことができます。漢方薬ならではの「組み合わせの妙」といえるでしょう。

味も甘いので子供にも無理なく飲むことができます。

漢方アメリカOnlineもよろしくお願い申し上げます。

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