遠くから聞こえてくる虫の声。
扇風機の回る音、
湿った薄い布団の上で私は女になりました。
性の快楽を義父によって知ったのです。異常な関係であることは理解できました。
そんな淫靡で享楽な日々を悦ぶもう一人の私もいました。
しかし、こんな異常な生活がいつまでも続くわけありません。
1年過ぎたことでしょうか、
恐れていたことがとうとう起こりました。
ある日、母がいつもよりパートが早く終わり帰宅したのです。
玄関の鍵を開ける音に気付いた時、
私と田島は全裸で抱き合っていました。
慌てた田島はすぐにパンツを穿きました。
そこへ母がドアを開けて入ってきたのです。
母は驚いた表情で、田島と私を交互に見ています。
「お帰り早かったな。ああ、ユリを風呂に入れてあげようと思っていたんだ」
母はタオルケットを無造作に体に巻き付けている私の様子をじっと見ています。
そして一言「ユリ風邪ひくわよ」
と、静かに言ってリビングから出ていきました。
田島を見るとほっと表情をしています。
あの頃、田島に心も体もコントロールされていました。
支配されて生活していました。
田島の好きなもの、田島が喜ぶものの中に
依存して生きていたのです。
彼の思うような言葉を発し、彼の望むような
行動をしていることでしか私は生きられなかった、そうした数年間を過ごしました。
だけど、その時の私に何ができたでしょう。
10歳の私に何ができたでしょうか。
お母さんあなたは2人を見た時、何を感じたのですか?
私達の関係に疑念を持ったのですか?
続く・・・
扇風機の回る音、
湿った薄い布団の上で私は女になりました。
性の快楽を義父によって知ったのです。異常な関係であることは理解できました。
そんな淫靡で享楽な日々を悦ぶもう一人の私もいました。
しかし、こんな異常な生活がいつまでも続くわけありません。
1年過ぎたことでしょうか、
恐れていたことがとうとう起こりました。
ある日、母がいつもよりパートが早く終わり帰宅したのです。
玄関の鍵を開ける音に気付いた時、
私と田島は全裸で抱き合っていました。
慌てた田島はすぐにパンツを穿きました。
そこへ母がドアを開けて入ってきたのです。
母は驚いた表情で、田島と私を交互に見ています。
「お帰り早かったな。ああ、ユリを風呂に入れてあげようと思っていたんだ」
母はタオルケットを無造作に体に巻き付けている私の様子をじっと見ています。
そして一言「ユリ風邪ひくわよ」
と、静かに言ってリビングから出ていきました。
田島を見るとほっと表情をしています。
あの頃、田島に心も体もコントロールされていました。
支配されて生活していました。
田島の好きなもの、田島が喜ぶものの中に
依存して生きていたのです。
彼の思うような言葉を発し、彼の望むような
行動をしていることでしか私は生きられなかった、そうした数年間を過ごしました。
だけど、その時の私に何ができたでしょう。
10歳の私に何ができたでしょうか。
お母さんあなたは2人を見た時、何を感じたのですか?
私達の関係に疑念を持ったのですか?
続く・・・