うんなしんちに

　１月　１８日

　「運のないおねぇさん」の家。その２

　お昼ご飯を食べようとしているところに、妹が
やってきた。って、ところから。

「あんたたち、今からおひるなの」
　「いっしょに食べる？」
　「私は家でオニギリ食べてきたからいいわ」
　「パスタ、まだあるから茹でるけど？」
　「いいわよ。お腹減ってないから」
　と言いながら、妹は昆布巻きに手を出していま
した。(笑)

　「ねぇ、どこか使っていないコンセントないの？」
って妹。
　「ＴＶの横にある電気コードが１つ空いてるよ」
ってアタイ。
　「なんで、この家は電源の空きもないのよ。いくつ
タコ足になってるの」プンプン。
（妹はスマホの充電をしたかったようです。とにかく
お金にはシビアな妹ですから、スマホの充電も自宅
ではなく、ここでやるんだねぇ）

　ビールとワインでほんのりいい気持ち。
　だんだん眠くなってきました。
　「ＰＣは休憩して、横になれば？」
　「なにいってるんだよぉ。時間が足らないのに
休めるわけないだろ！」
　（会社仕事なら、速攻で居眠りしているでしょう
ねぇアタイ）

　眠気と闘いながら次は「WINDOWS１０」へアップ。
　これがまた時間がかかるんですよね。無線ＬＡＮ
だからね。１時間以上もかかりましたもの。

　他にもあれやこれややっていると、姉妹の会話が
聞こえてきます。
　「私さぁ。仕事を探してるでしょ。それでこな
いだハローワークで紹介された介護施設の面接を
受けたのよ」っておねぇさん。
　「それで？」
　「結果はまだなんだけど、採用されたら働こう
かな」
　「あなたまだ失業保険（雇用保険）を受け取って
ないの？」
　「あれって、会社を辞めてからすぐには出ない
のよ」
　「じゃぁ、すぐに再就職しないで、自分に合った
仕事をジックリ探して決めたほうがいいんじゃない
の？」
　「そうなんだけどさ。ハローワークの担当者が
親切で『失業期間があまり長くならないうちに、
次の仕事に就いたほうがいいですよ』って勧めて
くれるんだよ」
　「そりゃそうでしょうよ。アッチはなるべく
失業保険を払いたくないんだからさ」
　「えっ、そういうことなの？」
　「あんた、バカじゃないの。そうに決まっている
わよ。ねぇ、たまお君」

　「そうだねぇ。自分自身の考えだから、他人が
とやかく言うことはないんだけれど、たしかに
保険を払いたくないんだろうねぇ。『私は働くのに
生きがいを感じるのよ。だから、お金よりも仕事を
選ぶ』っていうのなら、すぐに働けばいいんじゃ
ないの？」
　
　「じゃぁ、明日ハローワークに行って、断って
くるわ」
　「あんたねぇ。『就職しようと思ったんですが、
妹が失業保険を貰い終えてからにしなさい。って
言ったから、仕事探しは止めます』なんて言うん
じゃないでしょね？」
　「・・・・・」
　「やっぱり正直に言うつもりだったんだ。ダメよ
そこはコッチもアッチも暗黙の了解みたいになって
いるんだから。なんでも正直がいいわけじゃないの
よ」

　夕方になりました。妹はスマホの充電もできた
ので、自分の家に帰っていきましたよ。(笑)
　「晩ご飯はどうする？　どこかへ食べに行く？」
っておねぇさん。
　「まだそんなこと言ってるの。アタイは２０時に
帰るんだからね。それまでにやることやっておか
ないとダメでしょ。外出する時間なんてないよ」

　「じゃぁ、餅を焼こうか？」
　「そうだねぇ。あまり腹は減っていないし、餅は
消化もいいし、アタイはきな粉餅ね」
　（おねぇさんは磯辺焼き、アタイはきな粉で食べ
ました）

　夕食後。
　「ほれ、だいたいの設定が終わったよ。あとは
シャンプーを買うんでしょ」
　つうことで、ネットで検索。
　「私さぁ。クレジットカードを使いたくないから、
着払いでいいかな？」
　「クレジットなら手数料が無料だけど、代引きだと
数百円かかるよ」
　「じゃぁ、習い事の先生に買ってもらうわ。手数料
無料で買えるって言ってたから」
　ってことで、ネット購入は中止。

　まだ少しやることが残っていたんですが、帰宅の
時間になりました。　
　「いろんなアップデートがあるから、使わなく
ても、週に１度はＰＣを立ち上げてね」
　ってことで、帰路につきました。おわり。