のらにはやさしい

　５月　１４日

　ノラネコにも優しい。

　我が家のご主人、タマオを飼う前、動物と暮らしたことが
ありませんでした。あっ、訂正。タマオの前に　しんのすけ　
という猫を飼っていたんですが、半年ぐらいで車に轢かれて
しまいました。だもんだから、タマオが初めてのようなもの
です。

　初めは猫に触れないというか、寄ってくると逃げていたのに、
いまじゃいっしょに寝ていますからねぇ。(笑)
　そいでね。我が家のあたりを縄張りにしている白黒ネコが
いて、庭の片隅に皿を置いて、ご主人がエサをやっているん
です。（この猫に与えているエサはタマオの食べ残しです）

　その白黒猫が、最近は元気がないんですよ。口から涎を垂ら
していたり、眼ヤニがこびりついていたり、毛並みのツヤが
なくなったりね。
　そうしたら、数日前から人が近付いても動かなくなったし、
エサを食べている様子が無いんです。

　「あの猫、そろそろダメかなぁ？　家の前にいたけど、
アタイが近付いても、犬が目の前に来ても逃げないし、動け
なくなってるよ。」
　「大丈夫かしら。そういえばエサも食べていないわよ。
今日はタマオの残りじゃなくって、新しいカリカリを入れて
おいたんだけど・・・」
　「ノラなんだし、家猫よりも寿命が短いよ。病気をもらう
しさ。」
　「でも、こないだまで元気だったのよ。内と外でタマオと
にらめっこしたり、エサもチャンと食べていたのよ。」と言い
ながら、白黒猫の様子を見に行ってました。

　戻ってきて「やっぱり元気がないわねぇ。どうしようか。」
　「あんまり気にしてもしかたがないよ。ノラだもの。死ん
だら庭に埋めてやろ。」
　
　たしかにノラとはいいながら、少しだけ我が家と関わりの
ある猫ですから、心配になるのは分かるんですが、どこかで
線引きをしないといけませんよね。それなりに割り切りが
必要ですよ。限度がなくなりますからね。

　ご主人、ノラのことでこんなに心配するというか、気持ちを
入れすぎていると、タマオが死んだときにはどうなるんだろ？　
って思いますよ。
　世間では「ペットロス」といっているらしいですねぇ。
ペットが死んだりいなくなったとき、飼い主が精神的に落ち
込んでしまう。っていうのを。

　しかしまぁ。平和な日本ですねぇ。たしかに犬や猫だけじゃ
なくって、生き物が死んだときなど、気が沈むのはわかりますが、
立ち上がれなくなるぐらいに落ち込むのって、どうも違うように
思うんですがねぇ。
　あれって、「我が家の」とか「ウチの」って、とにかく
《自分だけは、自分たちだけは。》という利己的な考えに思え
ますよ。

　ふんとにノラ猫には優しいご主人ですが、アタイには厳しい。
(^^ゞ