男澤惠一・家系と先祖のBLOG

「先祖を知れば未来が見える」著者、日本家系調査会の男澤惠一が読者様の幸福を願って書いております。

家系譜新聞6月号 特集:どこの藩に所属?

2023年06月01日 | その他
特集:どこの藩に所属?
分限帳などの資料
 家系調査の仕事は、そのほとんどが資料探しと言っても過言ではありません。
江戸時代は基本的に戦(いくさ)の無い時代なので、戦国時代は武士であっても、武士を辞め帰農して百姓になっている家が多いです。名字帯刀を許されている家系は、百姓をやっているが、半分は武士として藩の分限帳、侍帳に記録が乗っている場合が有ります。(名字帯刀を許されている身分は庄屋や名主といった家系です。)

図書館を探す
分限帳は図書館に自費出版書籍(市販されていない本)として、ちゃんと現代の当用漢字に書き替えて置いていることがあります。差別部落が多い地域は、図書館の資料も意図的に置いてないことがあり、極端に何も無い図書館もあります。
例えば群馬県の場合、○○市図書館は何も置いてないですが、少し離れた桐生市図書館にいくと明治時代に作られた手書きの貴重な本に出合ったことがありました。
ですから県庁所在地の図書館が一番良いとは限りません。まさかと思うような所にあります。小さな田舎の図書館に思いがけない宝を発見することも有るので根気よく探すしかありません。
襲名(しゅうめい)とは?
百姓でも本百姓以上は襲名していることが多いです。襲名とは歌舞伎や相撲の行司のように名前を継ぐことです。生まれた後、呼ばれていた幼名、跡継ぎになると襲名し、息子が襲名すると自分は隠居名に変わります。(お墓や文書等に、これらが出てくると大概の人は混乱します。)
ほぼ江戸時代末期まで襲名が続いているので、戸籍で一番古い先祖の名前は、その上の古い時代に何代も襲名されていることが多いです。しかし一種類の名前だけならシンプルでわかりやすいのですが、襲名も何種類かある場合もあり、例えば私の先祖の襲名は、「仁右衞門」と「治右衞門」が有ります。
昔は「音」を重んじたが故、二つとも呼び方は「じえもん」なのです。初めに音が有ったのです。漢字は後付けみたいなものです。
みつかったらいいね
自分の先祖の襲名を知って、近い所の藩の分限帳を見ると、名前が残っていることが有ります。私の場合、下野國皆川藩(現在の栃木市)の分限帳に先祖の名前を発見した時は興奮して眠れませんでした。
そのことが今の仕事をする切っ掛けになりました。おかげさまで34年も家系調査の仕事をさせていただいています。

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