荻窪鮫

元ハングマン。下町で隠遁暮らしのオジサンが躁鬱病になりました。
それでも、望みはミニマリストになる事です。

アウトレイジの巻。

2013年04月24日 | 偽りの人生に優れたエンターテイメントを
ニッポン映画、世界のキタノの【アウトレイジ ビヨンド】を観て来ました。

勿論、前作も観ております。

前作は単純ながら非常に面白く観劇出来たのですが、今回はつまんなかったなぁ。

関東暴力団の巨大組織・山王会を壊滅すべく警視庁組織犯罪対策部の刑事・片岡(小日向文世)がいろいろたきつけて回るんですが、巨大組織をたったひとりでいじくるってのは、あまりにもリアリティがありません。

名高達男と光石研は全然ヤクザに見えないんですよね。

中尾彬に至ってはバラエティーに出過ぎのせいか、俳優にすら見えませんし。

西田敏行は関西弁でまくしたてるんですが、この関西弁が恐ろしく下手。

そもそも東北出身者ですし、最近、滑舌が異様に悪くなった様に感じるのは僕だけでしょうか。セリフ回しが不自然なんです。入歯なんですかね。

関西弁というのは非常に難しい。

基本、関西圏出身でないヒトが使用するのは危険だと思います。

結果、【極妻シリーズ】みたいな超チープな作品になっちゃいました。

加瀬亮は始終喚き散らしてるだけ。

前作も『バカヤロー!コノヤロー!』と怒号が飛び交うシーンだらけでしたが、なにかが違う。



ヒトの殺し方も前作に比べると、創意工夫に欠けます。

そんな低空飛行な作品なのですが、なかなか良かったのが中野英雄と高橋克典です。

中野英雄はビートたけしとのやりとりがとても良かった。

『昨日の敵は今日の友』という少年ジャンプのコンセプトの様な関係を上手く演じていました。

高橋克典は今作ではまったくセリフがありません。

このレベルの俳優さんにセリフを与えないというのは、次回作への伏線か・・・と考えるのは穿ち過ぎでしょうか。



全編、なんかちゃかちゃかしてしまい、キタノ作品という感じがありませんでした。

しばらくはバイオレンス物はやらないんじゃないですかね。