ざっくばらんなさんぽみち

お茶農家としての生活、プライベート、趣味(?)のバイクやカメラをおりまぜた、とってもざっくばらんなブログであります。

お茶と桜

2009年04月12日 08時55分36秒 | お茶作り
まず、最初に・・・この記事は、僕の頭の中を整理しながら、あさはかな知識のもとで書いています。間違い等あるかと思います・・・すみません。参考程度に・・・どうぞ。
桜とお茶・・・共通点っていうと??
同じ時期に咲いたり、芽吹いたり・・・正確に言うと、桜の後にお茶の芽の収穫になるわけですが。
少しだけ、かじると他にも共通点があると思います。
お茶と桜は・・・自家不和合性(じかふわごうせい)という性質があります(たぶんじゃまずいけど・・・たぶん)。
自家不和合性とは、一本の木に咲く花では、受粉ができず種ができないこと。その自家不和合性があると桜とお茶はどうなるだろう??
桜の品種は“ソメイヨシノ”、お茶の木の品種は“ヤブキタ”が有名で、全国に植えられている本数も多品種に比べ圧倒的に多いわけです。
“ソメイヨシノにはサクランボができない。”つまり、種ができない→なので、枝を切って、土に挿して増やす、挿し木で増やすようです。こうすると、すべてが、コピー(クローン??)となります。川の土手などには、ソメイヨシノのコピーが整列していて基本的には同時に咲きます。そして、桜前線が日本列島の南から北へと北上するというわけです。
お茶は少し違います。お茶の木には、“茶の実”という種になるものがつきます。じゃあ、その種で増やせばいいんでは・・・と思っても・・・じつは、その種は雑種のタネになります。近くにある、他の品種や山に生えた雑種のお茶の木の花粉を頂いたのです。ヤブキタのコピーが並べられた茶畑では、同一の木なので受粉できないのです。
お茶の木も桜の木でも、“品種”とは、自然にもしくは人為的に交配した雑種の中から優れたものを見つけるということになります。増やすには挿し木が基本のようです。
昔は、茶の実で増やしていたので、一つの茶畑でも1本、1本の茶の木がバラバラの早さで芽を出し、出る芽の色も様々だったようです。今は、同じ品種のコピーが植えてあるので、同時に均一の質の芽を出します。


↑ソメイヨシノ。山桜は、花も葉もだすのに対し、ソメイヨシノは、まず花だけを咲かせる。散り際もいさぎよいなど・・・日本人に愛される。
サクランボをつけないと思われえているソメイヨシノも、近くに相性のいい他の品種の桜があれば、サクランボがなるようです。そのサクランボは、食べれたものではないようです。

↑今の茶畑は、ヤブキタという品種が主。同時に芽を出します・・・品種化のおかげ。種で苗を作っていた昔は、バラバラに芽がでたり、赤みがかった芽の茶の木もなかにはみられたり。コピーという簡単な言葉では表せない、長い年月と苦労があっての品種の発見。単一の品種が増えたので、お茶の味に個性がなくなったり、病害虫の異常な繁殖だとか問題もあるわけですが・・・品種化がなかったらどうなっていたか??

↑もし、山や茶畑の脇にこぼれダネで生えた雑種の茶の木があって、その茶の木を気に入ったなら、挿し木で増やして畑にすれば、オリジナル品種の茶畑ができますね。味、香りがいい品種。たくさん採れる品種。早い時期に採れる品種。遅い時期に採れる品種。・・・ロマンがいっぱい。

近々、大きな中華なべなどを使い、山に生えたお茶の木で釜炒り茶を作ろうかなと思っています。たった一掴みのお茶を作るわけですが、本格的な新茶シーズンを前に気分を高めたい今日この頃です。
みなさんも、自宅の庭などに茶の木を植えて、フライパンやホットプレートや洗濯板などを使って、手軽にお茶作りしてみては??作り方でいろいろなお茶ができますよ!きっと、お茶屋さんやデパートにも売っていない最高の美味しいお茶ができるはずです。

正確でなく、わかりにくく、まとまりのない文章ですみませんでした。たまには難しいことを書きたいと思ったのです。こういうことをわかりやすく説明しようとすることで、自分の中が整理されてきます。
最後にひとこといわせてください。・・・『お茶にはロマンがある。』
読んでいただき、ありがとうございました。

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