株式会社KDM建築設計室の(自称)IT建築設計士が、日々建築関係の情報や、IT関連の活用をつらつらと書き連ねていきます。
KDMな日常
家のシミに注意!
よく、古い家とか行くと、天井に雨漏り後のシミがあったりします。
特に気にしない人が多いのですが、実は要注意です。
雨漏りした形跡であり、実はまだ雨漏りしている最中かもしれません。
大げさでは無く、その雨漏りの水が木の構造体を腐らせてしまうと、修復するのに非常に手間がかかります。
逆に、早期発見で処理すれば、安価な対策で済みますし、家の長寿命化にも有効です。
また、高気密・高断熱をうたう最近の住宅で、そのような症状があると、さらに注意が必要です。
昔の家は、隙間だらけでぴゅーぴゅー風が通るので、隙間に入った水分も乾いたりしてました。
しかし、高気密住宅であると、水の逃げ場がなく、水が溜まってしまいます。
もれなく腐るでしょう。
家の健康診断は、定期的に行いましょう!
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建物の劣化診断
KDM建築設計室では、建物の劣化診断を行っております。
今回は、鉄筋コンクリート造(以下RC造)のマンションの診断を行ないました。
建物を大規模改修するかどうかの判断の一つとして、コンクリートの中性化の調査です。
まず、構造に影響が無い壁から、コンクリートを スポン と抜きます。
はい、大変綺麗に抜けました。
これに、アルカリ性を調べる液体を塗ります。
ヌリヌリ
ん?ちょっと色が変わってきました。
これですこし置くと・・・
はっきりと色が出てきました。
この、紫色になったところが、アルカリ性、無色なのが中性化した部分です。
結構中性化が進んでますね~。
この中性化が進んだ距離と、建物の築年数で、おおよその進行速度が分かります。
これに、鉄筋の位置を合わせて、あとどの程度で中性化が鉄筋に到達してしまうかを予測します。
さて、別の箇所でもやったのですが、面白い結果がでました。
壁の内側にモルタル(コンクリートの砂利無し版)を塗った箇所だと、ほとんど中性化が進行してませんでした。
新築時にこれ全部やってたら、それこそ200年住宅も全然問題なさそうですね。今度提案してみよう。
さて、このコンクリートの中性化ですが、実は室内側のほうがどんどん進行します。
この最後の写真も、上が外部、下が室内側です。
壁を削って調べる事もあるのですが、室内側は要注意です!
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