ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

かたぎり @岐阜県郡上市

2022年08月24日 | 岐阜県(中濃)

久しぶりに晴れたある休日、バイクのご機嫌を伺うために156号線を北上。どこへ行くというあては何も無かったが、昼近くに郡上八幡辺りに到達したので市内の繁華な地域に進入。ここは風光明媚な町でバイクに乗ってやって来る観光客も多いのにも関わらずバイクを停められる場所があまり無く、一般車の駐車場もバイク禁止になっていたりするのが痛い。駐車場のあるところ…とウロウロしていて思い出したのは特徴ある”郡上焼きそば”で有名な「かたぎり」。店は旧役所などがある場所から少し離れた路地にある。たしかこの店は以前日曜休日だったはずだけれど、ネット地図を眺めていたら最近は日曜に営業しているのに気が付いて機会があればと狙っていた。市内では「マルミツ」「まるみつ」「キャベツ畑」で郡上焼きそばを食べたが、こちらの店は早くから知っていたものの、やっと初めての訪問になる。バイクを少し離れた駐車場に停めて歩いて店に着いた。営業開始時間は過ぎているはずだが暖簾は掛かれどまだ”準備中”の札が置いてある。中を覗くともう先客が座っていて主人が炒める姿も見えたので入ってみた。普通に「いらっしゃいませ。」と言われたのでカウンター席の端に腰掛ける。お願いしたのは「焼きそば・肉玉子入り」。玉子は”目玉焼き”と”まぜ玉子”が選べるようになっていたので「まぜ玉子」でお願いしてみた。

主人は1人で調理や接客もしていて、調理している間にもひっきりなしに電話がかかってくる。手一杯という感じ(だから準備中の札を替えるヒマもないのだろう)。「んー、まだアルバイトの人が来なくてー」なんて答えている。後客も続々。豚バラ肉をヘラでカットして炒め、最後には急須に入っているサラッとしたソースを回しかけ仕上げている。丸い平皿に盛られた「焼きそば」は、上から青海苔がかけられ、脇には刻み紅生姜。細麺で基本の具材はキャベツのみ。「まぜ玉子」がどんなのか興味があったので頼んだのだが、ただ普通に炒められているだけで、麺の間からポロポロと姿を現す程度。追いソースもしたようなので濃いめのソース味。「郡上焼きそば」といえばしっかりと焼かれてパリパリになった細麺が特徴。全部がパリパリになっている訳ではないが、咀嚼していると顎が疲れるほど。モソモソして喉にもつっかえそうになり、咽る。これ、何度も食べているわりには特に自分の好物という訳ではなかったりする(苦笑)。水で流しながら綺麗に平らげた。次はお好み焼きも食べてみよう。この後そのまま観光もせず、すぐにバイクで帰路に着いたので「焼きそば」を一皿食べるだけに一体何十km移動したんだろう(笑)。(勘定は¥500)

 

焼そば・お好み焼 かたぎり

岐阜県郡上市八幡町島谷159

 

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木蓮 @岐阜県岐阜市

2020年03月21日 | 岐阜県(岐阜)

何の目的もなく岐阜市福光辺りを自転車で流していて、ふとある店に目が留まった。以前にゲンゴロウさんがブログ記事で紹介していらした店「木蓮」。”郡上焼きそば”を出す店だ。”郡上焼きそば”とは郡上市の一部の店舗で出されている焼きそばで、ソース味なのだが焼きめが付くくらいしっかりと麺に火を入れるのでパリパリの食感になっているのが特徴。自分は発祥の店といわれる「まるみつ」やその分店「マルミツ」で味わったことがある(「かたぎり」は未食)。郡上でどれほど”ソウルフード”として認識されているかは不明。ちょっと味わってみようと店に入ってみた。綺麗でお洒落な店内。女将さんが1人でやっていらっしゃる。カウンターには先客が3名ほど居たので小さいテーブル席を案内された。卓上の品書きから「やきそば・肉玉入り」を選んで告げる(品書きに”郡上”とは書いていない)。玉子は”目玉”と”まぜ”が選べたので目玉にしてもらった。「はしまき」(※西日本各地で見られるお好み焼きの生地を箸でくるりと巻いた屋台食の一種)もあるんだ。

あまり換気が良くないのか店内が若干煙たくなって「やきそば」が出来上がった。いい塩梅の目玉がのった「やきそば」には紅生姜が添えられている。元の色なのか知らないが黒くて細い麺。手繰るとしっかりと焼きが入っているのが分かる。口に入れてポリポリと咀嚼していく。久しぶりの食感。これ”郡上焼きそば”だという認識が無かったら面喰うだろうなァ。途中で目玉を潰してさらにポリポリ。顎が疲れてきた(笑)。郡上出身の方にはこれが堪らないのだろう。月日が経ちすぎて以前に郡上で食べたものとは比較できない。それにしてもこれ、岐阜市内でテナントを借りて郡上と同じような安い値付けでは厳しいだろうに。次は半分折り薄焼きタイプだという「おこのみ焼」と「はしまき」をビール付きでいただこうっと。(勘定は¥450)

 

郡上やきそば おこのみ焼き 木蓮

岐阜県岐阜市福光東1-29-7 イーストゴトウA 103号

 

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まるみつ @岐阜県郡上市 (※臨時営業)

2018年04月26日 | 岐阜県(中濃・老舗)

 

バイクで遠出した帰り、郡上おどり(徹夜おどり)で有名な郡上八幡に立ち寄る。ちょうどこの日は「春まつり」だったようで、街の路地のあちらこちらに神楽が巡行して賑やか(郡上八幡の三大神社にそれぞれ神楽があるのだとか)。こういう街には最も相応しい春を告げる行事に何も事前情報なく当たる幸運。街を歩いていると「!?」…ある店が目に留まる。戦前から営業し、惜しくも2年前に閉店した軽食の「まるみつ」本店が…営業している!「あれ?復活したのか」と店先へ。腰の曲がった大女将さんも店頭に。もうそろそろ店じまいという感じだったが、「まだ大丈夫ですか?」と訊くと、「もう焼そばしかないですけど。」との事。願ったり叶ったり。若い男性が調理場に居て、詳しく訊くと、閉店してしまったがこの日は祭りなので”臨時営業”なのだとか。だからもうこれでお終いとの事。そうなのか…。もちろん「焼きそば」を注文した。

間もなくテーブルに置かれたのはパック入りの「焼そば」。……そう、店頭で販売していた残りしかないということなのだった。「中で食べていってもいいですか?」と訊くと「ハイどうぞ。」との事。箸と紙コップに入った水も置かれた。輪ゴムを取って「焼きそば」をいただく。こちらの焼きそばは昔からこちらに伝わる「パリパリ焼そば」。店頭にも「元祖パリパリ・丸光焼そば」と書かれている。大きめのキャベツと豚肉、その上からは海苔と炒り玉子、紅生姜がのせられている。さすがに冷めてしまっているのでモソモソとした食感。ソースの風味も飛んでしまっていて薄味に感じる。肝心のパリパリ部分もあるにはあるのだが、冷めた他の部分と同化してしまって”全体的に硬めの焼きそば”に(苦笑)。伝説となった焼そば(←大げさ)を食べられたことは嬉しかったが…。もう少し早く到着していればなァ。(勘定は¥500)

分店の記事はこちら

 

 


 

↓ 街中には各神社の神楽が賑やかに巡行。笛の音に合わせて獅子舞が舞い踊り、若い衆が声を上げる。街中が高揚感に包まれて、風情ある街をさらに趣あるものに。

  

↓ 何度も歩いているのに今まで気づかなかった近代建築の名残を発見「小川屋洋品店」(建築詳細不明)。建物の上方をよく見ると庇にそれらしき意匠が見られる。

  

↓ 今は使われていない様子のこの建物(建築詳細不明)は、壁面から窓枠から庇から、豆タイルでびっしりと装飾されている。前はどんな商店だったんだろう。

  

 


 

 

味の店 まるみつ (※閉店しています) ※現在は新装開店して営業しています

岐阜県郡上市八幡町新町950

 

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手作りキッチン マルミツ @岐阜県郡上市 (※閉店)

2016年12月22日 | 岐阜県(中濃)

岐阜県郡上市の城下町・郡上八幡で昭和5年(1930)に八百屋として創業し、地元の方に慕われた「まるみつ本店」が今年閉店してしまったそう。ずっと以前からこちらの名物と言っていいパリパリに焼かれた「焼きそば」を味わってみたいと思っていたが、ほんの少しの差で果たせず涙を飲むことに。ただ、同じ郡上八幡に分店があり、そちらでいただく事が出来ると聞いて訪れたのが、ここ「手作りキッチン・マルミツ」。本店は町の甘味処といった風情だが、こちらは垢抜けて洒落た感じ。店に入るとファミレスにあるようなドリンクバーの機械もあったりする。カウンターもあるようだったが、空いていたのでテーブル席に腰を下ろした。キッチンではコックコートに帽子を被った主人と思しき方と若いのの2人。メニューを広げると洋食が中心のようだったが、「けいちゃん定食」や「奥美濃古鶏親子カレー」などの地方色溢れるメニューもあった。もちろん目当ての焼きそばは「八幡名物・パリパリ焼き・ミックス焼きそば」の名で載っている。これを並盛りで注文した。

しばらくして焼きそばののった平皿が運ばれる。ミックスの名の通り海老とイカ、肉の姿が見える。上には刻み海苔と紅生姜と炒めた玉子がのっていて色鮮やか。早速箸を入れる。確かにパリパリの食感にまで焼かれていて、味付けはソース。焦げている訳ではないので意外と食べづらさはなく、香ばしく旨い。これが本店と全く同じ仕様なのかは知らないが、これ以上麺が硬いと食べづらく、食感も良くないだろうという絶妙の焼き加減。これなら大盛にしてもペロリといけただろう。今度は奥美濃古地鶏を使ったというカレーを食べてみようかな。(勘定は¥650)

 


 

↓ 写真下左は「旧・堀谷医院」(大正9年・1920・建造 ※登録有形文化財)。下右は改修されてはいるが古い建物の雰囲気と門柱を残す「國藤療院」(建築詳細不明)。

 

↓ 古い町並み保存活動の一環で古民家を改造した、美濃和紙を売る「柳楽庵」と、そのすぐ近くに建つ民家。玄関先の雰囲気がとてもいい。夕暮れに電灯を灯した姿を見てみたいナ。

 

↓ いつ来ても思うが、街の中心にある古い庁舎「旧・八幡町役場」(現・「郡上八幡旧庁舎記念館」)の脇に清流が流れるこのシチュエーションの素晴らしいこと。

 

 


 

手作りキッチン マルミツ

岐阜県郡上市八幡町小野70

※令和4年に閉店されたそうです

 

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