ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

可也家 @岐阜県岐阜市

2024年08月31日 | 岐阜県(岐阜)

妻と岐阜市の「たか田八祥」で食事をした後、久しぶりに柳ヶ瀬商店街を散歩。彼女はあまり柳ヶ瀬には来ないので隔世の感があった様子。コインパーキングに戻る前にちょっと付き合ってもらったのが、まだ出来て1年程の「可成家(カナリヤ)」。岐阜の有名な幇間(※男性の芸者)の鳳川喜久次氏の店で、昼は茶寮、夜はバーとして営業しているそう。スタイリッシュな意匠で、靴を脱いで上がるとカウンター席がある。カウンターの向こうには着物の若い女性。この方が芸妓なのかは訊かなかったが多分そうじゃないかな。”御しな書”には抹茶(濃茶、お薄)と玉露が載っている。自分は「お薄」、妻は「玉露」をお願いした。

まずは自分に茶菓子が出される。菓子は松屋町の「松花堂」の水ようかん。竹筒に入っていて滑らかな口当たり。茶席の作法でいくとお薄の前に完食しないといけないと妻。ま、茶寮だからその作法は要らないでしょ。妻にもひと口勧めようとしてしまったが「玉露には後から出します。」と店の方。その辺り、ひと言事前に声掛けがあるといいんだけれど。「玉露」(「一保堂」のものだそう)には3つの碗と耐熱ガラス製の透明な急須が用意され、保温ポットから自分で湯を注ぐのだという。だが急須の蓋がしてあるのが(透明なので)分からず、妻はうっかりそのまま注いで湯をこぼしてしまった。エンタテイメントとして客にやらせるのはありだと思うが、熱い湯を使うのでこれは店の方がやるか、蓋は予め外しておいた方がいい。それに急須の容量がこちらには分からないので碗に適量になるよう注ぐのが難しく、折角の1煎目、2煎目、3煎目の味わいの違いも量が均等にならず分かり辛かった様子。実は妻は茶道の師範格だが、提供のされ方に手を焼いている様子だった。

茶を煎れた後の玉露の葉はだし醤油と混ぜていただくことが出来る。自分もつまんだが、口当たり軟らかく茶葉の風味も少し残っていて面白い。ただ折角洒落た佇まいの店なんだから、(無粋なので)だし醤油は市販の紙パック(←しかもうちにあるのと同じもの・笑)のまま使わない方がいいし、出来る限りジプロックなども見せない方がいいと思うけれど。

最後には番茶が供され、加えて菓子は今小町の「奈良屋本店」の「だる満」と「都鳥」、それに「かがり焼鮎」が出された。久しぶりにいただいたが、お茶請けにはぴったり。こうして岐阜市内の名店の菓子を出してくれるのは他所から来た客にはもちろん、地元の人にも嬉しいものだろう。店の成り立ちからすると妻のように茶道に携わる方も客として来るだろうから、色々ちょっと拙い感じが否めないので心配だが、以前別の場所でやっていたようにかき氷もあるし、夜はバーとして営業しているそうだから面白そう。また寄ってみようっと。(勘定は¥2,500)

 

BAR・茶寮 可也家(カナリア)

岐阜県岐阜市杉山町24-4 カナリアビル

 

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