ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

The Amazing Bud Powell Vol. 2

2016年02月15日 | ジャズ

The Amazing Bud Powell Vol. 2 (1954)

「訳も分からずブルーノートのアルバムを激安で買っちゃったよ」シリーズ第6弾。バド・パウエル(Bud Powell)のブルーノート2作目。この頃のブルーノートのオリジナル盤は10インチ盤だったので、ジャケットも内容も違う。調べてみたら、その後に発売された12インチ盤も、CD化された後も、再発される毎に曲順や収録内容が違うようで、どれが正しいのか全然分からない(きっとオリジナル10インチ盤以外で正しいなんてのは無いんだろうな…)。

彼の生い立ちや来歴は全然知らないのだが、このアルバムの録音の頃に精神疾患で電気治療を受けたり、警官の暴行による負傷などのせいで、プレイに影響が出たというのが通説らしい。だからこの「アメイジング」シリーズでも3作目以降は「違う」のだとか。その辺の事情には全く疎いが、このアルバムでの彼の「指」が絶好調だっただろうことは詳しくない自分にも分かる。よくこんなに動くなァと感心するほど滑らかに指が鍵盤の上を転がっている。「アメイジング」なんてつけるのは大胆だなと思っていたが、演奏を聴いた誰もが「アメイジング」と絶賛しただろうことは想像に難くない(でもこれはバンド名と捉えた方がいいのかな?)。じっくり聴いていると違和感というか、不思議な感じを受けるのが、演奏に「声」が録音されていること。調子をとっているとも、うめき声ともとれるこの声がバド・パウエルのものなのかは分からないが、演奏中の声だとしたら興味深い。50年代の録音なので奇想天外な曲展開はなく、特にスローな曲でのベースとピアノだけのアレンジはジャズとしてスタンダードなのだろうが、ドラムも入るミドル~アップテンポな曲での気持ちよさは格別。名盤と誉れ高いVol.1も買ってみようかな。

Bud Powell – piano
George Duvivier – bass
Tommy Potter – bass
Art Taylor – drums
Roy Haynes – drums

中古店にて購入(¥180)

  • CD (2004/9/23)
  • Disc : 1
  • Format: Limited Edition, Original recording remastered
  • Label : EMIミュージック・ジャパン
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