ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

Gimme Shelter Vol.2 / Various Artists (UNCUT Magazine)

2015年03月20日 | 雑誌付録CD

Gimme Shelter Vol.2 / Various Artists (UNCUT Magazine) (2001)

英音楽誌「UNCUT」の2001年2月号の付録CDは、副題を「16 Amazing Covers Of Classic Songs By The Rolling Stones」として、16のアーティストによるローリング・ストーンズのカヴァー曲集。いきなり「Back Street Girl」という地味でマニアックな曲からで意表を突かれるが、なかなかの面子が揃っていて聴き応えがある。気になる収録曲とアーティストは、

01 Lambchop / Backstreet Girl
02 MC5 / Empty Heart
03 Cowboy Junkies / Dead Flowers
04 Buffalo Tom / The Spider And The Fly
05 Johnny Thunders / As Tears Go By
06 The Ramones / Out Of Time
07 The Meat Puppets / What To Do
08 The Flamin' Groovies / Paint It Black 
09 Marianne Faithfull / Sister Morphine
10 Geno Washington & The Ram Jam Band / Jumpin' Jack Flash
11 The Flying Pickets / Get Off My Cloud
12 Radon Daughters / Child Of The Moon
13 Joe Simon / Let's Spend The Night Together
14 Ian McNabb feat. Mike Scott And Arto Thistlewaite / Salt Of The Earth
15 Kelly Jones / Angie
16 Ruth Copeland feat. Parliament / Gimme Shelter

Volume 2 だけあってもちろんVolume 1もあるのだが、この2も遜色ない内容。選ばれている楽曲は15を除いて、60年代に発表又は、作曲された曲ばかり。ストレートなカヴァーから、雰囲気がガラリと変わったカヴァーまで、その解釈の仕方は様々で面白い。比較年齢のいったアーティストの方が「そのまま」素直にカヴァーしている感じだろうか。60年代のストーンズの音楽的インパクトは、現在注目されているアーティストの比じゃなかっただろうから、あまり大きく逸脱しないのだろうか。熱いスタジオ・ライヴのMC5やヘロヘロのジョニー・サンダース、そして意外やオリジナルと同等のスピードのラモーンズ。60年代にはミック(Mick Jagger)の恋人で、そのコケティッシュな容姿から妖精扱いだったマリアンヌ・フェイスフル(実はその頃すでに子持ち)は、酒焼け、ドラッグ焼けした後年ほどではないが、容姿にそぐわぬ低音、ダミ声が顔をのぞかせている。 ちなみにこのヴァージョンはストーンズのヴァージョン(’71)に先駆けて発表されていて、バックの演奏は、アコギがミック・ジャガー、スライド・ギターとベースがライ・クーダー(Ry Cooder)、ピアノとオルガンがジャック・ニッチェ(Jack Nitzsche)、ドラムスがチャーリー・ワッツ(Charlie Watts)だそうだ。他にもソウルの10、アカペラの11、バック演奏がパーラメントの精鋭という16など、聴きどころがいっぱい。特にルース・コープランドの16は展開もドラマチックだし、エディ・ヘイゼル(Eddie Hazel)のギターが唸りまくる。まだベトナム戦争中の72年録音と考えると興味深い。

オークションにて購入(¥684)

 

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