ハリーの「聴いて食べて呑んで」

日々増殖を続ける音源や、訪問した店、訪れた近代建築などの備忘録

清楽 @岐阜県岐阜市

2014年11月29日 | 岐阜県(岐阜・老舗)

柳ヶ瀬のアーケード商店街にあるとんかつ屋「清楽(せいらく)」。自分のとんかつ原体験で一番記憶に残っているのはこの店だ。小さい頃に母の買物ついでに連れてこられたのが最初だと思うが、当時は休日の昼時にこの店に入ると、いつも2階まで満席で、席が空くのを待って食べた記憶がある。1階で調理したものを2階へ運ぶ専用エレベーターがあったのも覚えている。「ひれかつ」というものを食べたのも、多分この店が初めてじゃなかったろうか。一時は各務原や高富にも支店があったと記憶している(すでに消滅)。ともかく(自分的には)「とんかつ」といえばこの店、という時代があったのだ。

本当に久しぶりにこの店に入ってみた。店の佇まいは以前と変わらない。さすがに往時の賑わいがない柳ヶ瀬なので、休日とあっても人通りは多くなく、この老舗も2階を使うほどではないようだ。1階のカウンターに腰を落ち着けた。他にも客がちらほら。昭和元年(1926)創業で、この建物も昭和34年(1959)に建ったものだとか。小さい頃に興味深く見たエレベーターも健在のよう。カウンターに置いてあった昔の新聞記事を見ると、お茶の入った打ち出しのやかんも歴史ある古いものを使用しているとのこと。もちろん「ひれかつ定食」を注文。カウンターの向こうから肉を叩いて下処理する音が聞こえてきた。

しばらくして出来上がったひれかつが目の前に。赤だしと香の物(たくあん)が添えられている。ひれかつは四角柱と言ってもいいような形。もちろん昔と変わっていない。しっかりめに揚がっていて、濃い色の衣も昔のままだ。独特な味のとんかつソースがたっぷりとかけられていて、その味と共にご飯を掻きこみ、ノスタルジックな気分に浸る。ご飯もかつも千切りキャベツもあっという間に胃袋の中へ。ちょっと雑然とした店内だけど、懐かしい味と雰囲気を楽しんだ。(勘定は¥1400)

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清楽 (せいらく)

岐阜県岐阜市日ノ出町1-4

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