株式投資で一番大切なことは精神的に冷静になることを心掛けることです。『働き一両、考え十両、見切り千両』という諺がありますが、この諺にはその上にもう一つの諺があります。それは『無欲万両』です。
プロゴルファーが優勝を決める大事なパットをする時に『大きな音』がしたことがあったのですが、終わったあとで「あの音が気にならなかったか」という質問に対して、ゴルファーは『音は聞こえなかった』と答えていました。これは精神を集中させるところまでの練習がもたらした結果だと思います。
幕内力士が横綱を倒して金星を挙げたあとのインタビューで取り口を聞かれた時に『何も覚えていない。体が勝手に動いた』と言いますが、これも頭ではなく練習による条件反射が行ったものです。
なぜこのようなことを申し上げたのかと言いますと、勝負の時には『頭で考えた人』は勝てないと申し上げたかったからです。
そして、この考え方は株式投資にも通用する考え方です。私がスタッフと一緒にチャートを見たときに『当然、気付く』と思われるはっきりとした『良いところ』や『悪いところ』にスタッフは気が付かないことが度々あります。これは『私の見たチャートの量とスタッフの見たチャートの量』が違うことで、私は考えずに『このチャートは良い(悪い)』と分かるのに、チャートを見た量が少ないスタッフでは『気が付かない』わけです。
チャート以外でも『業績の変化の仕方』や各種売買タイミング指標についても『たくさん見るだけ』で自然に分かってきます。ですから、暇がある時には『面倒臭い』とは思いますが、何かテーマを作ってチャートを見るとか、業績とチャートの動きの関係、為替や債券などと株価指標の関係などを見ますと、自然に色々なことが分かってくると思います。
そして、色々なことが分かってきますと、このチャートの形は駄目とか、このチャートの形は面白いといったことが瞬間に分かるようになります。こうなれば、短時間で処理できますし、取捨選択の時間も短くすることができます。「分からない」だけでも人間にはストレスが発生しますので、この練習は効果があると思います。
もう一つ大切なことは『常に冷静な判断ができる心理状態』を作り続けることです。この方法には色々な方法があります。例えば、
1.投資すべきか止めるべきかは、相場を見て判断するのではなく、自分の年間目標益と相談して判断すべきです。
2.高値で売りたいと考えても、高値で売るチャンスは『一瞬』しかなく、一瞬を目標にすることは無謀ですから、自分の目標利益で売れれば『そのあとに株価が上昇しても良い』とか、『そもそも高値では売れないのだから、自分が売ったあとに株価が上昇するのは当然』と考える。
3.投資したすべての銘柄で勝ちたいと思うのは当然であり、またそうなるように徹底的に銘柄の選別と買いたい価格の研究を行うべきだが、実際に100%勝つことは不可能である。この「不可能である」ことを理解する。これが分かれば『もっと冷静に銘柄を選ぶことができる』と思います。
4.買った瞬間から『機械的に売るだけ』と考える。
買ったあとは売りだけです。誰でも買ったあとは株価が上昇して欲しいと思いますが、ここでは『上昇すれば目標利益で売り、下落すれば損切りの方法で売るだけ』と考えることが大切です。つまり、買った瞬間から『機械的に売るだけ』と考えられれば良いと思います。
これ以外にも、投資家心理を冷静に保つ方法は色々とありますし、勝っている投資家は自分なりの心理を冷静にする方法を知っていると思います。
◇株式市場、為替市場、新しい段階に突入
米国のNYダウは強い下値抵抗ラインの9800ドルを割り込み、日本の日経平均は強い下値抵抗ラインである10500円に近付いてきています。更に、ほとんど動きがなかった為替市場でも1ドルが106円台に入り、原油価格も再び史上最高値を更新するなど、色々な市場が急に動き始めました。
日経平均のチャートを見ますと、相場がいつ転換しても不思議ではないチャートになっていますが、「いつ転換しても不思議ではない」ということは『明確に相場が転換する』材料が見つからないということでもあります。
このような相場環境は一番嫌な相場環境です。しかし、動いているのは株式市場で、株式市場の動きを操作できない個人投資家としては『株式市場の動きに合わせた投資戦術』を行う以外に選択肢はありません。
しかし、考え様によっては『今は非常に良い時期』とも言えます。それは、株式投資とは実際に投資する時は『結果』であり、良い結果を獲得するには『投資するまでの過程』が大切だからです。
株式市場が動かないのであれば『相場転換に向けた準備をする』時期と割り切って、できるだけ多くの銘柄をピックアップしてください。
そして、できれば『日を変えて何回かトライ』してください。何回かトライすることの重要性は、実際に『何回かトライ』すると『なるほど』と分かっていただけると思います。
ケン・ミレニアム株式会社 森田謙一 (10/26)
プロゴルファーが優勝を決める大事なパットをする時に『大きな音』がしたことがあったのですが、終わったあとで「あの音が気にならなかったか」という質問に対して、ゴルファーは『音は聞こえなかった』と答えていました。これは精神を集中させるところまでの練習がもたらした結果だと思います。
幕内力士が横綱を倒して金星を挙げたあとのインタビューで取り口を聞かれた時に『何も覚えていない。体が勝手に動いた』と言いますが、これも頭ではなく練習による条件反射が行ったものです。
なぜこのようなことを申し上げたのかと言いますと、勝負の時には『頭で考えた人』は勝てないと申し上げたかったからです。
そして、この考え方は株式投資にも通用する考え方です。私がスタッフと一緒にチャートを見たときに『当然、気付く』と思われるはっきりとした『良いところ』や『悪いところ』にスタッフは気が付かないことが度々あります。これは『私の見たチャートの量とスタッフの見たチャートの量』が違うことで、私は考えずに『このチャートは良い(悪い)』と分かるのに、チャートを見た量が少ないスタッフでは『気が付かない』わけです。
チャート以外でも『業績の変化の仕方』や各種売買タイミング指標についても『たくさん見るだけ』で自然に分かってきます。ですから、暇がある時には『面倒臭い』とは思いますが、何かテーマを作ってチャートを見るとか、業績とチャートの動きの関係、為替や債券などと株価指標の関係などを見ますと、自然に色々なことが分かってくると思います。
そして、色々なことが分かってきますと、このチャートの形は駄目とか、このチャートの形は面白いといったことが瞬間に分かるようになります。こうなれば、短時間で処理できますし、取捨選択の時間も短くすることができます。「分からない」だけでも人間にはストレスが発生しますので、この練習は効果があると思います。
もう一つ大切なことは『常に冷静な判断ができる心理状態』を作り続けることです。この方法には色々な方法があります。例えば、
1.投資すべきか止めるべきかは、相場を見て判断するのではなく、自分の年間目標益と相談して判断すべきです。
2.高値で売りたいと考えても、高値で売るチャンスは『一瞬』しかなく、一瞬を目標にすることは無謀ですから、自分の目標利益で売れれば『そのあとに株価が上昇しても良い』とか、『そもそも高値では売れないのだから、自分が売ったあとに株価が上昇するのは当然』と考える。
3.投資したすべての銘柄で勝ちたいと思うのは当然であり、またそうなるように徹底的に銘柄の選別と買いたい価格の研究を行うべきだが、実際に100%勝つことは不可能である。この「不可能である」ことを理解する。これが分かれば『もっと冷静に銘柄を選ぶことができる』と思います。
4.買った瞬間から『機械的に売るだけ』と考える。
買ったあとは売りだけです。誰でも買ったあとは株価が上昇して欲しいと思いますが、ここでは『上昇すれば目標利益で売り、下落すれば損切りの方法で売るだけ』と考えることが大切です。つまり、買った瞬間から『機械的に売るだけ』と考えられれば良いと思います。
これ以外にも、投資家心理を冷静に保つ方法は色々とありますし、勝っている投資家は自分なりの心理を冷静にする方法を知っていると思います。
◇株式市場、為替市場、新しい段階に突入
米国のNYダウは強い下値抵抗ラインの9800ドルを割り込み、日本の日経平均は強い下値抵抗ラインである10500円に近付いてきています。更に、ほとんど動きがなかった為替市場でも1ドルが106円台に入り、原油価格も再び史上最高値を更新するなど、色々な市場が急に動き始めました。
日経平均のチャートを見ますと、相場がいつ転換しても不思議ではないチャートになっていますが、「いつ転換しても不思議ではない」ということは『明確に相場が転換する』材料が見つからないということでもあります。
このような相場環境は一番嫌な相場環境です。しかし、動いているのは株式市場で、株式市場の動きを操作できない個人投資家としては『株式市場の動きに合わせた投資戦術』を行う以外に選択肢はありません。
しかし、考え様によっては『今は非常に良い時期』とも言えます。それは、株式投資とは実際に投資する時は『結果』であり、良い結果を獲得するには『投資するまでの過程』が大切だからです。
株式市場が動かないのであれば『相場転換に向けた準備をする』時期と割り切って、できるだけ多くの銘柄をピックアップしてください。
そして、できれば『日を変えて何回かトライ』してください。何回かトライすることの重要性は、実際に『何回かトライ』すると『なるほど』と分かっていただけると思います。
ケン・ミレニアム株式会社 森田謙一 (10/26)