株で勝つ!

最高のトレーダーは、安定的に機能する2つか3つの手法に気づき、そして、それを繰り返し使用するミニマリストである。

見通しと技術

2004年08月31日 | 株式入門
 「株式投資」を説明する際、「航海」や「波乗り(サーフィン)」に例えた話
が多いようですが、言葉のイメージからは「航海」は遥か遠くの目的地を目指す
のに対し、「サーフィン」は“波に乗る”ことを目的としている、といった違い
が感じられます。例えば「株式投資」を「航海」に例えてみますと以下のように
なります。

 航海をする際はまず目的地を定め、その目的地に到達するための計画を立て、
準備を行います。さらに航海するにおいては海についてよく知っていること、天
気図や海図が読めることが必須条件となります。(もちろん始めのうちはそれら
について習い覚える必要があります。)

 さらに、航海するには船が必要です。航海の目的と自分の能力に合った船を選
ぶことが肝要です。その際、“速い”というだけで船を選びがちですが、そのよ
うな船は小船であることが多く、速度が続かなかったり、突然ひっくり返ったり、
沈没する速度も速かったりするケースがありますのでよくよく注意が必要です。

 ところで、株式投資を航海に例えた場合、用いる船は帆掛け舟であり、どれに
乗るかは自由に選べます。また、飛び乗ることや飛び降りることがいつでも可能
であり、降りた箇所で留まり辺りの様子を見た上で、船を選び直すことも、航海
自体を止めることもできます。
 
 いよいよ出航する際は、この先の航海が順調に行くであろうという「見通し」
が必要です。「見通し」は大切であり、航海のどの時点でもそれが必要になって
きます。しかし、いざ船に乗ってしまえば操舵の「技術」が決定的に重要となり
ます。どのように精度の高い見通しでありましても外れることがあるもので、波
や風といった常に変化している環境に対応するには「技術」が必要です。

 多くの投資家は「この先上がるのか下がるのか、それはどの程度なのか」とい
う「見通し」や「銘柄(上記の例で言えば“船”)」にばかり気を取られますが、
「技術(情報やデータの見方、出処進退の仕方)」についても学ぶ必要がありま
す。

ハロー!株式 04/08/30 夕刊