kazuフォトローグ

「徒然なる日常」を写真で語ります。

本阿弥光悦って何者だ?

2013年11月15日 | アート
世田谷区上野毛にある五島美術館の「光悦ー桃山の古典(クラシック)」を見に出かけた。
先日のNHKTV「日曜美術館」で放映されたから、ご存知の方も多いだろう。
実は、この番組を見るまで、本阿弥光悦なる人物のことは、ほとんど知らなかった。

随分昔、京都の取材で、光悦寺を訪れたことがある。
丸窓障子越しの庭園の美しさ、格子の竹生垣の風情に魅了されたのを覚えている。
それがかつて本阿弥光悦一族の屋敷だったとは…

光悦はもともと刀剣の目利きが本職だったそうだが、
その後、書、陶芸、漆芸などマルチアーチストになったらしい。
俵屋宗達、尾形光琳と共に琳派の創始者だったという。
が、この二人のように、全容が知られていない。

茶陶に興味ある人には、一連の楽茶碗が見応えがあるだろう。
この日は、茶会が開かれていたためか、着物姿の年配のご婦人が多かった。

亡き父が所有していた黒楽・赤楽の茶碗を思い出す。

光沢のある釉薬を使っているせいか、年代の古さを感じさせない。
使いにくそうなものもあり、観賞するにはいいけれど、ありがたがって、この茶碗で抹茶を飲む気はしない。

以前、骨董店で見つけた相馬焼の茶渋をきれいにとって、父への手土産にしたら、
落胆されたことを思い出した。
素人目には、風情ではなく、汚いとしか思えない。

利休の、侘・寂なんて到底理解できないカメラ爺である。



カレー屋? と思った「カレ」

2013年11月14日 | グルメ
ミュージアムのレストランと言えば、かっこつけて少々お高い。
と、思ったら、ここはリーズナブル。
六本木・国立新美術館。
無論、3Fには、かのポールボキューズ ミュゼもある。
B1には、カフェテリア カレ。
フランス語でカレはカレーではなく、四角いという意味だそうだ。

カレーを出せばシャレにもなるのに、なぜかハッシュドビーフ(800円)である。
他にパスタ(800円)とチキンのホワイトシチュー風(600円)。パスタ以外はライス付き。

上から眺めただけだが、お気軽ランチとしてはいいかもしれない。

♪空に憧れて 空をかけてゆく~

2013年11月12日 | 
空を見上げると、一筋の白い雲。
暮れゆくオレンジ色の空間にアクセントをつけている。
荒井由実の「ひこうき雲」を思い出した。
1973年にリリース。
もう40年前のことだ。

それが、今年のヒットアニメ映画「風立ちぬ」の主題歌になっている。
高校生同士の高層団地での飛び降り心中にモチーフを得た曲が、
映画のテーマにふさわしかったのだろうか。

はかない飛行機雲である。

ソフトバンクではない「孫」さんの店

2013年11月11日 | グルメ
国立新美術館の帰途、以前、NHKTVの「生活ほっとモーニング」に出ていた孫成順さんの六本木本店に行った。

看板こそ立派だが、これ以上狭くできないと思われる間口から階段を下りていく。
中は意外に広い。広さに惑わされ、非常口を確認するのを忘れた。
満席時に大きな地震があったら、間違いなくパニックになるだろう。
著名な料理人が、なんでこんな場所にオープンしたのか。

それはさておき、ランチタイム。
カメラ爺は、海鮮あんかけ焼きそば(1,260円)、相方は海老と蟹の大春巻ランチ(2,100円)、それに瓶ビール小瓶2本(630円×2)。
郷土の北京料理をベースにして、西洋と日本料理の要素を融合させたヌーベルキュイジーヌならぬヌーベルシノワ(新中華)だそうだ。

茶系のテーブルと椅子、最初の客が腰かけられやすいように、1つは少しずらしてある。
テーブルの上には、塩・胡椒・醤油・酢・ラー油等の類が一切置いていない。

まずは焼きそば、見かけは普通のあんかけだが、海老、ほたて、イカ、野菜などが、肉でいえば、ミディアムレア。
生でもなく炒め過ぎでもない。
これが素材の味を生かすプロの料理人の仕事なのだろう。

麺は、きしめんあるいはパスタのフィットチーネのような幅広。
これがうまく具と絡む。
後で聞いたら、オリジナル麺だそうだ。

一方の大春巻ランチ。
副采に、エビと山芋、八角風味のキャベツのミニサラダ。
それにスープとご飯。
そして、蟹の爪を思わせる春巻とエビの春巻。

これには醤油と辛子でしょ、と思い、声をかけたら、
孫さん「ソノママ、醤油カケルコトナイ」

確かにその通りだった。
どちらもすり身にしたものを春巻の皮で包み、パリッと揚げている。
油っこさを感じさせない。
カメラ爺は、ランチビールのつまみに満足である。

デザートはココナッツミルクのババロア。
普通なら杏仁豆腐なのだろうが、中華とは思えないのに、中華に合う、これが、ヌーベルシノワなのか。

六本木という場所柄、価格相応のおいしさだった。








アナログからデジタルへの移行~印象派を超えて点描の画家たち

2013年11月07日 | アート
分割主義なんて言葉知らなかった。
絵は感性で描くものだと思っていた。
モネ、スーラ、シニャック、ゴッホ、モンドリアン…
これらの画家達が、表現方法で互いに影響を受けていたとは。

六本木・国立新美術館へ、オランダ・クレラー=美術館所蔵作品を中心にした
「印象派を超えて点描の画家たち」を見に行った。
ゴッホの絵が見られるというだけで、何の前知識を持っていなかった。

点描派なんて、よくもこんな点を使った緻密な作品を描いているものだ、
となかばあきれ返って見ていた。
それが、ちゃんと印象派の色彩理論を取り入れた表現だったというのだ。
日本でいえば、明治初期のころだから驚く。

スーラは、色の三原色(RGB)を、広がりのある、これまでの色層から、色点を併置する表現に変える、いわばアナログから現在のデジタルへの変換を試みた。
これを分割主義とも言うそうだ。
気の遠くなるような作業である。

ミレーに影響を受けたゴッホは、はじめの頃、暗い色調の絵だったが、点描派の技法を試みるようになると、タッチも色使いも変わったようだ。

会場の解説には、点描は忍耐と冷静さが必要で、ゴッホの気性には耐えられなくなった、とあった。
なんだか分かるような気がする。
それ以降、点描技法を独自の表現法に変えていった。

夕陽を背にした「種まく人」は、ミレーのモチーフだが、まったく別物になっている。
この、荒々しい絵具の重なりと、エネルギッシュな躍動感が好きだ。

しかし、静の表現のスーラと動のゴッホがつながっていたとは…
カメラ爺は、あらためて絵画の奥深さを感じさせられてしまった。




いいね、江戸情緒のあるレトロな標識

2013年11月06日 | 都市
新宿西口、ユニクロの裏でこんな標識を見つけた。
青梅街道は知っていたけど「旧って何だ」と思ったら、新青梅街道ってのもあるらしい(西落合など4つの都道を起点とした青梅街道バイパスだが、混雑しているのでその役割を果たしていない)。

もともとは新宿三丁目あたりが青梅街道の起点だったという。
それが、今は西口の大ガード西交差点が起点。新青梅街道と区別するため旧青梅街道とも呼ばれるそうだ。
そもそも、甲府が青梅街道の終点だ、なんて知らないカメラ爺には、混乱するばかりである。

こういう派手な表示を見たら買いたくもなるか・・・

2013年11月06日 | 看板

久しぶりに新宿に出た。
小田急デパートの前の宝くじ売り場。
とにかく目立つ。
今年のサマージャンボ、前後賞合わせて5億円当選!
当たった人、どんな気持ちなのだろう。
所詮は一攫千金を狙った人たちのカネの一部が、この人に分配されるだけなのだが…

貧乏性のカメラ爺には想像もつかない。
隣の売り場の表示も、3億円当選!

かつてカメラ爺も、宝くじを買ったことがある。
外れれば、券の上に小さな文字で書かれていた僻地教育何某の基金に寄付したことになる、
などと妙な自己満足に浸っていた。

同じ広場に、セラピー犬、震災時に置き去りにされた避難犬支援の寄付を求める人たちもいた。
以前、上野駅前で避難犬への寄付をしたことがある。

しかし、今回は、両極端のものを見たせいか、宝くじにもどちらの犬への寄付金にも、おカネを出す気になれなかった。





とりあえずハッピースマイル!

2013年11月03日 | アート
プロ野球を、こんなに夢中でテレビ観戦したのは初めてだ。
にわか楽天ファン。
星野監督、田中投手ぐらいしか知らなかった。
何と大リーグ出戻りの松井(稼)がいるではないか。
しかもキャプテン。

昨日8回表から観戦したが、田中投手よもやの敗戦。
ボカスカ巨人に打たれたシーンは見ていない。

しかし、9回表の、お見合い落球。
田中投手の、苦笑のあとの気迫がすごかった。
負けはしたものの、追加点は取らせなかった。

そして今夜、冷たい雨の中、3点リードとはいえ、また9回表に登板。
解説者が、盛んに「昨日160球投げて、翌日登板するなんて考えたことがない」と言っていた。
「野球は何が起こるか分からない」とよく言われるが、最後は何も起こらなかった。
そのあとは、歓喜の嵐だ。

寒く、しかも雨が降る中、応援しているファンの方たちの熱い思いって、何なのだろう。
感情が高ぶり、寒さなんか気にならないのかもしれない。
幸い明日は、文化の日の振り替え休日。
ゆっくり休めるのはラッキーかな。

新聞社やテレビ局で取材にあたっている人は大変だろう。
現役時代、こんな即記事や放映しなければならない現場にいたことがない。
その緊迫感は、いかばかりか。

とりあえず、カメラ爺はハッピースマイルである。

半世紀前からの仲間たち、在京・仙台二高同期会

2013年11月02日 | 行事
表参道・青山ダイヤモンドホール。
毎秋、恒例の在京・仙台二高(16回卒)同期会が開かれた。
ここ何年か続けて出席しているせいか、メンバーが固まってきている。
22名。まだ現役で仕事を続けている人もいる。
リタイアしても、それぞれが、ボランティアや趣味の世界に生きがいを見い出しているのも頼もしい。

今年は、当時保健体育の教師だったH先生が、わざわざ仙台から上京して出席されるとあって、いつもとは違った集まりになった。

御年81才。元体育の先生だけあって、健康管理もしっかりされているようで、しかも、洗いざらしのデニムの上着、というダンディさである。
我々も、68才。白髪のメンバーも多く、一般の人には、誰が恩師なのか見分けがつかなかったかもしれない。

今も、母校の近くに住んでおられ、秋の文化祭「北陵祭」の開催告知看板と正門、仙台駅前の写真を組み合わせた、パソコンで自作のカレンダー(11月)を、参加者に配ってくれたのには驚いた。
「昔と違って、今は男女共学だからねえ。私もビックリですよ」

「何十年も前、学生時代、東京に住んでいたけど、今日、原宿に降りたら、あまりの変わりように、目が回ってしまった」そうだ。
それでも、半世紀前の教え子の顔を「だんだん思い出してきた」とうれしそうだった。
こちらも、当時の先生の姿、みんなの様子が、思い浮かび、懐かしさもひとしおだった。

みんな大いに飲み、食べ、用意されたビッフェスタイルの料理が、デザートのフルーツ、ケーキ含めて完食、というのも驚きだった。
これなら、来年も元気で会えるだろう。