kazuフォトローグ

「徒然なる日常」を写真で語ります。

桜ではないけど・・・

2016年04月12日 | 
ソメイヨシノが散って、桜花シリーズ番外編。
といっても、似てはいるけど桜ではない花。

桜はバラ科スモモ属だが、こちらはバラ科リンゴ属。
海棠(カイドウ)である。
なんだか花にふさわしくない名は、中国の海棠をそのまま和名にしてしまったからだ。
中国では本海棠のことを海棠と呼ぶが、似てはいるものの、こちらは日本には渡来しなかったというからややこしい。
中国名の意味は、海(外から来た)棠(ナシ)だそうだ。

かの玄宗皇帝は、眠りからさめぬまま現れた楊貴妃の姿を見て、「海棠の眠り未だ足らず」と言ったという。
花言葉「美人の眠り」は、この故事にたとえてつけられたもの。

日本にも、憂えた表情の美人のことを「海棠の雨に濡れたる風情」というらしいが、さしづめ竹久夢二の美人画か。