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【感想】MCU史上初の女性ヒーロー単独作品『キャプテン・マーベル』の正直な感想

2019-03-24 19:22:57 | 映画
こんにちは、かずひろ(@kazurex1215)です。


4月26日(金)に日米同時公開を控えているマーベル・シネマティック・ユニバース(以下:MCU)の集大成『アベンジャーズ/エンドゲーム(以下:EG)』の直前に、全くの新しいキャラクターを主役にした単独作品を公開するって、単純に考えてとんでもなく挑戦的なことやってるんだなあ、と。というわけで、3月15日(金)より公開されたMCUで21作目の映画『キャプテン・マーベル』を観てきました。



「サノスを打倒するがための“ぽっと出”キャラにならないだろうか…」「アベンジャーズ誕生前の話ってことは、なにかEGに向けて仕掛けがある??」「顛末が分かっているキャラ(コールソンやロナンなど)はどう扱われる??」などなど、オタク的に気になる部分も非常に多かったり、この映画の抱えているハードルってすごく高いんじゃないか…と、個人的に期待と不安が半分ずつ入り混じっていたのが本音でした。MCUという一連の中に組み込まれる以上、単独作品としても面白く、シリーズの繋がりも忘れないことが大前提となるし、何と言っても先述した『EG』の直前作に当たるので、否が応でもそこへ繋がる橋渡しの役目をも担ってしまっている。


というわけで、その辺りも含めた率直な感想です。ネタバレを含むのでご注意ください。



※この記事は映画『キャプテン・マーベル』についてのネタバレを含み、アメコミ原作を全く知らないMCU初心者の書き上げたものです。ご注意ください。※







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キャプテン・マーベルというヒーローの誕生譚として、どストレートに王道に仕上げた作品だったなあ、と。こうした誕生譚はMCUにおいて何度も描かれてきたんだけど、今回はその出生の謎が本筋のストーリーラインと直結しているので、彼女の持つ秘密が明かされていくたびに、物語も核心に迫っていく。そして全てが明らかとなった時にクライマックスで彼女が真のヒーローに目覚めていくという構成が実に上手いなあ、と。




そしてなによりも演じたブリー・ラーソンの魅力がこの映画の推進力であり、彼女なしではこの映画を語ることは出来ない。それほど全編にわたって、キャロルの魅力に満ちていたのは素晴らしかった。改めて考えると10年目を迎えたMCUで、意外(?)にも女性ヒーローが主役の単独作品は今回が初めて。しかし先に公開されたDCEUの『ワンダーウーマン』と比べても、いわゆる“女性らしさ”を前面に出したヒーローになっていないのが良かった。主人公のキャロル(ブリー・ラーソン)が持つ“強さ”“明るさ”は、女性性に頼らずともシンプルに人としての魅力に起因していて、しかも親しみやすい姉御的な魅力に溢れたキャラクターに仕上がっている。キャロルの仕草や表情がすごくいいんだけど、ちょっと肩で空気を切るような歩き方がめっちゃ好きだなあ。




まだ眼帯をしていない若き頃のニック・フューリー(サミュエル・L・ジャクソン)も、既にシールドのエージェントとして出来上がっているので安心感を持てるキャラだったなあ、と。時にスマートに時に冗談を挟むユニークさを持ち合わせ、キャロルと共に問題を解決していく頼れる相棒といった感じ。多くを語らずとも、このバディは互いを信頼していることが伝わってくる空気感も良かった。





他にもまだまだあって、久しぶりに映画へ登場したコールソン(クラーク・グレッグ)も、ただ指示に従うのではなく自分の直感で正しい行いを導く現場力が垣間見えたり、スクラル人のタロスが背負う一族存亡の責務や家族愛に涙ぐみましたね。



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こうした主要とサブを含めたキャラクター描写が豊かな反面、ストーリーの組み立て方が少し残念だったかなあ、と。どうにも上手く噛み合ってないままに物語が進んでいったような印象で。


まずはストーリーの語り方。先ほども言った通り、キャロルの出生がこの物語の核心に迫るサスペンス的な展開は、アプローチとして面白いし個人的にとても好き。しかし、それに付随する色んな要素が単発的に終わってしまっていて、どうにも単調にこなしているような感じが否めない…。確かにクライマックスのキャロルが覚醒する場面ではしっかり盛り上げてくれるけど、そこに至る中盤までのストーリーの起伏も少ないので、「ああ、記憶の断片はこういうことか、なるほど(棒)」「あの行動にはそういう意味が、へー(棒)」というのを黙々と観せられている感じ。




もっというと、ストーリーの中に含まれる意外性が、ほぼほぼない。劇中で最も驚愕の事実である、侵略者だと思っていたスクラル人が実は難民で、クリー人こそが弾圧者だったという逆転構造も、よくよく考えれば分かり切っていることではある(部隊にコラスが属していたり、通信中に現れるロナンなど、『GoTG』を知っていれば大抵の予想がついてしまう)。なのに、そこを分からせないための工夫も足りない。もっとギリギリまで、クリー人とスクラル人のどちらが敵なのか、スリリングな駆け引きとして引っ張っても良かったのかなあ、と。





他にも、意外性や驚きを与えてくれるのかと期待していた部分についてのフックも、個人的には弱かったかなあ。キャプテン・マーベルという名前の由来、ニックが眼帯になった理由、アベンジャーズという名前の由来、これらも長年MCUを追ってきた人にとってニヤリとさせてくれる部分ではあるのだけど、ぶっちゃけ想像の範囲内に留まってしまったかな。


あと、アクションシーンについて。これは今までのMCU作品を観ていて目が肥えてしまったからなのかなあ、これも撮り方が一辺倒だし、アクションの見やすさや整理の仕方に工夫が欲しかった。CGの使い方や空中戦の迫力はとても良かっただけに惜しい、ホントに惜しい。フォトンブラストは超カッコ良かったんだけどなあ…。





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少し気になった方もいるんじゃないかと思うんですが、“フューリーがキャロルから渡されたポケベルをなぜ今まで使わなかったのか”については、自分の中で何となく理由付けは出来たんですよね。それはフューリーとキャロルの関係を振り返ってみた時に自ずと見えてくるのかな、と。

地球外にも知的生命体は実在し見知らぬところで惑星間の戦争が起きていることを知ったフューリーは、シールドの一員として最前線で地球を守らなければならないことに気づく。一方、キャロルはマー・ベルの願いでもあった戦争を終わらせ、宇宙平和をもたらす使命を受け継いで宇宙へと旅立っていった。彼女の背負っている使命を理解しているからこそ、フューリーは彼女に頼らずとも地球を守るヒーローチーム=アベンジャーズを結成することを誓う。逆にキャロルが宇宙に旅立つことが出来たのも、彼が地球にいるなら安心だと思えたからではないだろうか。

そう考えると一作目の『アベンジャーズ』は、失敗すれば地球は滅亡しキャロルに合わせる顔もなくなるので、フューリーにとって大きな賭けだったのかもしれない。なので、あのポケベルが使用されるときは、本当にどうしようもなくヤバい時に限ることが、二人の仲での暗黙の了解だったのかなあ、と





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と、楽しみつつ不満もありつつではあったけど、“これがなぜ『EG』前に公開されたのか?”という点については、自分の中で答えが出なかった。というか、あえて出さなかったと言う方が近い。

キャロルの持つ一番の強さって、“何度倒されても立ち上がる不屈の心”にあるのだと思う。幼少の頃から変わらない絶対に諦めない心の強さは、力を得る前から彼女自身が持ち合わせていたもの。この不屈の闘志をもつヒーロー像を今作で描き、絶望に落ちたアベンジャーズの面々に『EG』で彼女を合流させる。その時に初めて、キャロル・ダンヴァース=キャプテン・マーベルとしての真価が発揮されるのかな、と。


タイトルの『キャプテン・マーベル』を、劇中で彼女が一度も名乗らなかったのも、キャプテンの名を冠するスティーブから次回の『EG』で受け継ぐからなのだろうか。初代アベンジャーズにして最も新しいメンバーである彼女が、アベンジャーズにどのようなブーストを巻き起こすのか、そこがとても楽しみであり不安でもあるんですよね。





全ての答えと到達点は『EG』にある。
心の準備を。



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