アクセスVISION

Webサイト『読書アクセス』を運営するカズノリによる事業・市場動向分析。
読みはアクセスビジョン。

シンギュラリティの動向

2017-06-22 23:02:24 | IT活用
様々な事業の動向を考える本サイトからみて、事業の全てに影響を与えるだけでなく社会を変えうる技術を避けて通れない。
その技術とは意思決定を強力に支配する人工知能(AI)の可能性だ。僕からみて、その可能性は存在している。

ウォール・ストリートジャーナルの報道で、脳の神経シグナルを解析して手足を動かす技術を知った方も多いだろう。
これは義手に対するものだが、脳波と手足との関係性を制御しつつあることが伺われる。

次に、VRやAR技術のニュースサイト記事から、人を覆って行動を拡大することのできるロボットスーツの存在が確認できる。
また、最近の脳波とPCをつなぐ技術の研究は日経新聞の記事でも取りあげられているようにシリコンバレーの大企業が開発に向かっている。

つまり、脳波から体全体までの制御にAIの入り込む余地が作られ始めているのだ。仮に「本来の脳波を一定時間制御し、その間AIの制御に委ねる」とした場合、そこでは
・経済的に不合理とわかっていながらわき道にそれる余地
・論理的に正しいと合意された行動をそれる余地
が全くない。与えられた目的を達成するのに、とても合理的なのだ。

今後、装着することでそのような成果を得られるマシンが出来たとして、それはどこに使われるだろうか。
・教育熱心な親が子どもに勉強をさせるかもしれない。
・生産性向上を求め、企業で装着が決まるのかもしれない。
等がすぐに考えられるだろう。

これまでに、相手の意思決定を一切許さないくらい強烈に「自分の言うことを聞かせたい」と望んだことはないだろうか。
「最善の行動」を取らせてあげたいと願ったことはないだろうか。
或いは自ら意思決定することを放棄して「最善の行動」をとりたいと願ったことはないだろうか。

いずれAIは人々に集合知を提供出来るようになるだろう。集合知は人々の行動履歴の総体からくる知恵であり、多くの試行をもとにした提案は最善の行動に極めて近いはずだ。
最も経済的に優れた行動、最も特定の技能の習得に優れた行動、最も健康に良い食生活を導き出してくれるに違いない。

今後世界の支配権を人間からAIが奪い取る“シンギュラリティ”が起こるとして、それに向かう動きは人が人間性を放棄しよう・放棄させようとする心から出てくるだろう。
そして工業化時代のときに資本家が多くの労働者の人間性を抑圧したことからすると(ミヒャエルエンデ「モモ」のテーマでもある)、その歴史が繰り返される可能性はあるのだ。

このことから、「世の中の決定権が人間からAIに移っていく可能性は存在する、それは人々の心の働きによる」、というのが僕の見解である。悪いことなのかどうかさえ、多くの場面につき議論の余地が出てくるだろう。
間違いなく、今後社会の直面するテーマになる。

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