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【映画感想・カ行】 キングダム 見えざる敵 ★★★

2007-10-14 | 【映画感想・カ行】
ストーリー:
サウジアラビアの外国人居住区で自爆テロ事件が発生した。
事件で同僚を失ったFBI捜査官のフルーリーは現地での捜査を強く主張し、
マスコミの手を借りてそれを実現した。
メイズやサイクスら同僚と共にサウジへと渡るフルーリー。
サウジ国家警察のアル・ガージー大佐に迎えられた彼らは、
空港から爆発現場へと直行し、そのすさまじい状況を見て愕然とする。
そしてフルーリーたちは早速本格的な調査を開始しようとするのだが…。
(goo映画より引用)

出演:
ジェイミー・フォックス、ジェニファー・ガーナー、
クリス・クーパー、ジェイソン・ベイトマン、アシュラフ・バルフム

監督:
ピーター・バーグ

冒頭のCGで物語られるサウジアラビア、石油、アメリカとの関係。
分かりやすいビジュアルで映画にグイっと引き込まれる。
そして、アブ・ダビの外国人居住区で起きる爆弾テロ。
あまりの生々しさと衝撃に言葉を見失ってしまう。

「目には目を」ではないが、アメリカがサウジに乗り込む件、
世界の警察的存在で君臨するアメリカらしさが見え隠れする。
それにしても、援護なしで4人のFBI捜査官が、
ここまで組織を追い込む事までできるのかというのは疑問があるが、
サウジの現地警察、王族まで丸め込む強引さは目を見張る。

そんな強引なアメリカの姿、内政干渉、異教徒の侵入、
イスラムの過激な連中は、自爆テロを含めた徹底抗戦を図る。
互いが互いの殺戮を繰り返し、何の解決の糸口は見えてこない。
それを象徴するのがラストが印象に残る。

テロリズムを生み出す温床、からくりを知る入門書的作品であろう。
お互いの意思・心理的な深い描写が見えないため、そう感じてしまう。
更に、ラストで繰り広げられる容赦ない銃撃戦は、
正にアクション映画であり、テロを主題にしたエンタメ作品と思わされる。

9・11から6年が過ぎた今、あの衝撃が風化しつつある中で、
こういう作品を商業作品ベースに持ってくるアメリカ映画のしたたかさ。
テロリズムの恐怖以上に、そればかりが頭に残ってしまった。

(TOHOシネマズ名古屋ベイシティ スクリーン6にて鑑賞) 


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