サッカー狂映画監督 中村和彦のブログ

電動車椅子サッカーのドキュメンタリー映画「蹴る」が6年半の撮影期間を経て完成。現在、全国で公開中。

ブラインドサッカー、パラリンピック出場国が今日決まる!

2015年09月06日 | ブラインドサッカー

 今日9月6日の日曜日、リオパラリンピックブラインドサッカー出場の2か国が決まる。しかし日本代表にとってはかなり厳しい条件のついたものとなった。ざっくり言えば、韓国がイランに勝つか引きわけたうえで、日本がマレーシアに勝つ必要がある!

 ブラインドサッカーアジア選手権3日目の日本代表vs韓国戦は観戦したものの、それまでの寝不足がたたってビール飲んだら撃沈。ブログ更新できなかった。4日目のインド戦には当初行く予定はなかったのだがあまりにも気になって予定変更、観戦してきた。
 「イランがインド相手に10-0で勝ったのなら、11-0で勝ってもらおう、いや15点くらい取ってイランとの得失点差を一気に逆転してもらおうじゃないか! そのためには頑張って応援しないとな」などと会場へ向かう電車のなかで夢想しつつ日本戦の前に行われたイランvs中国戦の結果を確認したとことろ、なんと引き分け!
「なんてこった」
 パラリンピック出場権獲得のためには中国が勝てばイランと日本の得失点差勝負になる可能性大だったが、引き分けに終わったため韓国がイランに勝つか引き分けるかということが絶対条件の、完全に他力本願という状況になってしまったのだ。
 イランのGKショジョイヤンが中国のシュートを止めまくって引き分けたのかなと思いきやそうではなく、“引き分けでOK”の両チームによる、いわば談合試合のような様相だったらしい。試合開始からそうだったのか途中からそういった様相を呈してきたのかはわからない。試合経過を見ると前半残り4分に中国がPK、後半6分、10分には中国がシュートを放っているようだし、その後あからさまな形になったのかもしれない。もし生観戦していたら「ふざけんな」と思い、ブーイングくらいはしたいと思っただろう。しかしブラインドサッカーの試合中は観客が声をだすことは許されない。
 観戦した人のなかには怒っている人も多いようであるが、(試合の詳細がわからないのでなんとも言えない部分はあるが)致し方ないことだと思う。例えば日本がイランの立場だったらどうなのだろう。そうまでしてパラリンピックに行く必要はないと思うのか?私はそうまでしてパラリンピックに行ってもらいたいと思っている。考え方はいろいろあると思う。
 また試合日程がどういう経緯で決められたかは知らないが、結果としては日程がイランに味方した形となった。このことは大会終了後にきちんと検証されるべきことだろう。

 続く日本vsインド戦は5-0で日本の勝利!!
 非情なまでに大量得点差勝利を求めなくてはならない状況から数字上は勝てばいいという状況に変わり、どういった試合運びをするのか興味あることろだったが、これまでの出番のない選手に出場機会を与えたり出ずっぱりの選手をうまく休ませたりと良い流れだったと思う。
(日本戦の経過はいろんなところに出ているので省略)

 その後、日本戦が終わって帰ろうかと思ったのだがその後予定もなかったので韓国vsマレーシア戦を観戦。韓国の楽勝かと思いきやマレーシアがコンパクトで統制された守備で韓国に得点を許さない。第3者からするとマレーシアを応援したくなるような試合展開だったかもしれないが、日本のパラリンピック出場を強く望む立場からすると韓国に勝ってほしい。この試合に勝てば韓国もパラリンピック出場の可能性の残すことになる。そうすればイラン戦へのモチベーションも高くなるはず。韓国は後半2度もポストにゴールを阻まれるが残り3分で先制、1-0で勝利した。

 韓国vsマレーシア戦では音声ガイドを借りて聞いてみた。試合を見ながら聞いたり、目を閉じて聞いたり…。しかし目を閉じるとなかなかイメージが出来ない。集中して音声ガイドの音と現場音を合わせて聞くと少しイメージ出来るようになったような気もした。
 その時はゴール裏自由席にいたのだが、メインスタンドにいる方がイメージしやすいような気もした。攻守の切り替えがメインスタンドからは左右の動きになるし、過去に見たサッカー中継のピッチのイメージに音を通した情報を入れ込んでいくというか。アナウンサーもメインスタンドから実況しているし目線が近いほうがわかりやすい気もした。ゴール裏だと音の遠近で攻守を聞き分けるということになってしまうし。しかし実際にはゴール裏にいる視覚障害者も数多く見受けられるし、きっと聴く力の差なのだろう。

 日本がパラリンピック出場権を得るためには、17:30キックオフの韓国vsイラン戦で、韓国が勝つか引き分け。その後日本がマレーシアに勝つことが必要となる。だがマレーシアも簡単な相手ではない。しかしマレーシアはひょっとしたら日本の守備をお手本にしているのかとも思われ、そういった意味では弱点も魚住監督には見えていることだろう。
 とにもかくにも今日、リオ・パラリンピック出場国が決まる。
韓国vsイラン戦では是非韓国を応援しましょう。そして祈りましょう。
日本のパラリンピック初出場が決まることを祈り、応援しましょう。